マカオ税関、運び屋による密輸事案を3日間で4件摘発

 澳門海關(マカオ税関)は8月24日、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治安環境の維持と保護を目的とした大規模取り締まり作戦「落雷2025」を展開する中、同月19日から21日までの3日間にマカオと中国本土との間の主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーション施設でいわゆる運び屋による密輸事案を4件摘発したと発表。

 発見に至った密輸品の内訳は、未検疫の果物208キログラム、中古スマートフォン30台、ハードディスク20個、中国白酒2本とのこと。

 上記のうち、中古スマートフォン、ハードディスク、中国白酒については、税関検査場の申告物なしレーン(グリーンレーン)を通過した際の通関者の歩き方が不自然だったりポケットの異常な膨らみなどから密輸品を隠し持っている可能性を察知した税関職員が呼び止め、詳細検査を行った結果、着衣の下や折り畳み傘の隙間から密輸品の発見に至ったもの。未検疫の果物は越境自家用車を悪用したケースだったという。

マカオ税関が關閘イミグレーション施設で摘発した密輸事案(写真:澳門海關)

 上述の4件の密輸事案に関与した5人は32〜55歳のマカオ居民及び中国本土居民で、未検疫の果物の密輸に絡む2人を衛生検疫・植物検疫規定違反で市政署に引き継ぎ、残る3人を対外貿易法違反で起訴済みとした。

 一昨年(2023年)初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、いわゆる運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、物品を着衣の下に隠すなどの手口や越境自家用車の悪用が目立つ。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守及び報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう再三の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えをあらためて示した。

マカオ税関が關閘イミグレーション施設で摘発した密輸事案(写真:澳門海關)

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