広東・香港・マカオ警察による合同取り締まり作戦「落雷2025」が終了…越境犯罪抑止目的
- 2025/9/17 11:14
- 社会・政治
マカオ警察総局(SPU)は9月15日、広東省及び香港の警察当局と合同で今年(2025年)8月4日から9月6日にわたって実施した合同取り締まり作戦「落雷2025」の総括を発表。
同作戦は組織的なクロスボーダー犯罪(越境犯罪)の抑止を目的として毎年恒例実施されているもので、三地の警察当局間の情報交流強化と的確なパトロール体制により、効果的かつ顕著な成果を上げたとの見方を示した。
マカオにおいては、警察総局のコーディネート及びプランニングのもと、マカオ税関、治安警察局、司法警察局から延べ8756人を動員し、市中、沿岸、マカオ管轄水域における定常巡回を全面的に強化するとともに、出入境関連及び貨物港湾施設に対する抜き打ち検査の頻度と対象を拡大。また、娯楽施設、ナイトスポット、カジノ施設とその周辺を重点区域とし、ターゲットを絞った取り締まりとパトロールを延べ625回実施し、パトロール場所は延べ1533ヶ所、マカオ税関も巡視艇を延べ34回出動させたとのこと。

作戦期間中の調査対象者数は4万8155人、詳しい調査のため身柄を拘束して警察署へ移送した者の数は1393人、このうち司法機関送致に至った数は551人、刑事事件数にして443件に上った。このほか、マカオ税関によって密輸に従事したとして対外貿易法違反及び検疫関連法違反で行政起訴された者が314人いたという。
重点取り締まり対象に絡む検挙事案の内訳と司法機関送致に至った者の数については、組織犯罪8件(13人)、禁止武器の製造・所持・使用9件(9人)、賭博用途の違法貸付(いわゆるカジノ高利貸)29件(41人)、薬物犯罪12件(18人)、違法販売8件(10人)、管理売春5件(7人)、詐欺85件(100人)、窃盗56件(63人/うち24人が加重窃盗)、強盗5件(11人)、マネーロンダリング14件(16人)、賭博用途の違法両替(換銭党)62件(100人)。
このほか、刑事犯罪抵触、違法入境、違法滞在、違法両替、売春、違法就労、旅客の身分に不相応な活動従事などの行政違法行為で検挙した非居民の数は669人で、退去処分を講じたとのこと。
マカオ警察総局では、今回の作戦の総括として、三地の警察当局の共同努力の下、さまざまな治安リスクと脅威を未然に防ぎ、クロスボーダー犯罪に有効な打撃を与え、またマカオ立法会選挙の円滑な遂行を実現できたことを挙げ、想定した効果を達成した評価。今後もマカオにおける犯罪動向を注視し適宜適切なアクションプランを策定して各種抑止・取り締まりを行うことでマカオの安定した治安を維持すると同時に、マカオ、広東省、香港の近隣三地の警察当局間の連携を通じ、協力によってセーフティネットを築き、区域の安全と安定確保に努めたいとした。























