超強級の台風18号(ラガサ)がマカオ襲来へ…全カジノ休業など影響大
- 2025/9/23 9:17
- 社会・政治
非常に強い勢力の台風18号(国際名:ラガサ)が9月24日未明にかけてマカオへ再接近する見込みだ。
マカオ政府地球物理気象局(マカオ気象台)の23日午前9時発表によれば、台風18号はマカオの東南東約540キロ(北緯20.0度、東経118.2度)の位置にあり、時速約20キロで南シナ海の北部を西北西に進んでいるとのこと。中心付近の気圧は915ヘクトパスカル、中心付近の最高風速は時速215キロで、規模は最高等級の「超強台風」レベル(中心付近の最高風速が時速185キロメートル以上を持続)という。
台風18号の接近に伴い、同局は22日午後3時に台風警報シグナル(※)「1」を発令し、23日午前5時に「3」へ引き上げた。今後の見通しとして、23日午後5時に「8」とする予告も示し、24日未明にかけて「9」、さらに「10」へ引き上げる可能性についても、それぞれ「高い」、「比較的高い」としている。
同局では、24日未明から朝にかけて台風18号のマカオへ再接近する見込みで、その距離が100キロ以内となる可能性も排除できず、その場合には風力が12級(平均風速が時速118キロメートル)以上に達する恐れがあり、かつ比較的長時間にわたって最大風速を持続し、集中豪雨や雷雨が頻発すると同時に、顕著な暴風潮も出現が予想され、増水と満潮が重なる時間帯には、2017年の台風13号(ハト)や2018年の台風22号(マンクット)と同レベルの浸水被害が生じることもあり得るとし、最大限の警戒を呼び掛けている。

マカオ政府では、台風18号がマカオに大きな影響を及ぼすとみて、早めの事前準備に着手している。
22日午前、経済財政長官が安全面を考慮し、例外的措置として台風警報シグナル8以上が発令された場合、すべてのカジノ施設を休業させる考えを示した。これに伴い、カジノ規制当局(DICJ)は同日午後にカジノ経営コンセッションを結ぶ全6事業者と台風応急ワーキング会議を開催し、具体的な措置として台風警報シグナル8が発令される2時間以内にスタッフと客を退出させるよう求めたことを明らかにした。気象台が23日午後5時に台風警報シグナル8への引き上げ予告を示したことから、23日午後3時から退出が始まるとみられる。なお、前回の台風によるマカオの全カジノの休業は2023年9月頭の台風9号(国際名:サオラー)襲来時で、休業時間はおよそ9時間にわたった。
このほか、香港とマカオ、珠海(広東省)の三地を結ぶ港珠澳大橋が23午後3時に閉鎖されることも発表済み。その他の陸、海、空の交通機関についても、運休・遅延などの影響が生じる見通し。
在香港日本国総領事館(管轄地域:香港及びマカオ)は22日午後、現地在留邦人向けの一斉メール配信(領事メール)を発出。「屋外での移動には危険が伴うため、不急の外出は控えるとともに、最新の気象情報の入手に努め、適切な安全対策を講じ、今台風について、勢力が非常に強まる予報が出ているため、くれぐれも身の安全を優先して行動してほしい」と呼びかけた。
(※):香港・マカオの台風警報シグナルは低→高の順で1、3、8、9、10
