台湾製の粗悪食用油、マカオの有名店などで広く流通

今月台湾で廃油を再利用した粗悪油の製造工場などが摘発された事件がマカオにも影響を及ぼしていたことが分かった。マカオ政府で食品行政を管轄する民政総署食品安全センターは9月7日に記者会見を開き、問題の油が過去4ヶ月の間に2千缶以上マカオへ輸入されており、うち1千缶以上が市内に流通していたとことを発表した。

同センターがマカオの輸入代理業者の大興糧油食品有限公司を通じて調査したところ、過去4ヶ月の間に「全統香豬油」及び「全統特製豬油」を含む問題の食用油2,300缶(1缶15キログラム入り)をマカオへ輸入し、1千缶以上が市内に出回っているという。事件発生後、センターが輸入代理業者に出荷停止命令を出し、在庫品の約1,600缶についても封鎖を完了したという。

民政総署では、問題の油を使用していた食品小売業者リストを発表。パンなどを製造、販売する地元の大手業者が数多く含まれていた。該当業者では、すでに問題の油の使用を停止し、他のブランドへの置き換えを行っているという。

問題の食用油の影響を受けたマカオの業者リストなどの情報は民政総署食品安全センターの特設ウェブサイトで確認できる。
1.当該商品使用店リスト>本澳可能受影響的商戶及產品(中国語)
2.台湾粗悪食用油事件特設ページ>台灣劣質食油事件(中国語)

問題となった食用油の在庫を調査する民政総署食品安全センター職員(写真:民政總署)

問題となった食用油の在庫を調査する民政総署食品安全センター職員(写真:民政總署)

小売店の巡回調査を行う民政総署食品安全センター職員(写真:民政總署)

小売店の巡回調査を行う民政総署食品安全センター職員(写真:民政總署)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  2.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  3.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…
  4.  マカオ政府財政局(DSF)が5月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月前半の住宅…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun