銀聯カード端末不正使用の現金引き出しサービス展開の男ら逮捕—マカオ

マカオ司法警察局は9月19日、中国本土の銀聯カード読み取り端末2台やモバイルインターネット接続機器などをマカオへ持ち込み、コタイ地区のカジノホテルの客室内で違法な「出張キャッシングサービス」を行っていた香港籍の男子3名をサイバー詐欺などの罪で送検したと発表。

9月20日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。通常、銀聯カードは中国本土とマカオでは違った読み取り端末を使用している。違法キャッシング集団は中国本土用の機械をマカオへ持ち込み、モバイルインターネット環境から中国本土のシステムへ接続していた。3人は客らのカードを使って決済を行った後、持ち込んでいた現金から払い出しを行っていた。マカオ用の端末からキャッシングを行う場合、金額に対して1.4%の手数料がかかるが、中国本土の端末を使えば1回あたり26人民元となることから、その差額を搾取していたもの。

事件はカジノホテルからの通報で発覚。現場となった客室からは各種機器と80万香港ドル(日本円換算:約1,125万円)の現金が見つかった。司法警察によると、3人は上部組織から雇われていたものとみて、主犯格の行方を追っているほか、銀聯の損失額の算定作業を進めているという。

中国本土で広く普及する銀聯(右下)と二大国際ブランドのカード(資料)—本紙撮影

中国本土で広く普及する銀聯(右下)と二大国際ブランドのカード(資料)—本紙撮影

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