賭けたチップ盗まれる=マカオのカジノ、隣のバカラテーブルをチラ見した隙に

マカオ警察当局は12月12日、マカオ半島新口岸地区のカジノで、他人が賭けた3万香港ドル(日本円換算:約45万円)相当のゲーミングチップを盗んだ疑いで、中国・福建省出身の33歳の自称ビジネスマン、王(ワン)容疑者を逮捕したことを明らかにした。

事件は12月9日午後5時頃に発生したという。中国本土からマカオを訪れていた被害者が、新口岸地区のカジノ内にあるバカラテーブルで3万ドルのチップを賭けた後、隣のテーブルの様子が気になり、少し席を外して様子を見に行ったという。間もなく元の席に戻ったところ、賭けたはずのチップがなくなっていることに気づき、警察に通報した。

警察が監視カメラの映像を分析したところ、被害者が席を外した際、別の男が素早い動きでテーブルに近づき、チップを持ち逃げしていたことが判明。12月12日、この男が再びカジノに現れた際、警察がカジノ内で逮捕した。容疑者は犯行を認めており、盗んだチップはすべて使い果たしたと供述しているという。

マカオのカジノには顔認証や自動追尾システムなどを含む高度な監視装置が導入されているとされる。

カジノでは、賭けに熱中して油断や隙が発生しやすい。マカオのカジノを舞台に発生する同種の窃盗事件は、中国人同士が被害者、加害者となるケースがほとんどだが、日本人ギャンブラーがカジノ内でスリの被害に遭った例も報告されている。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて—本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  近年マカオでは「換銭党」と呼ばれる違法両替従事者が主にカジノ施設内外で暗躍し、暴力、詐欺、窃盗、…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は12月13日、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な…
  3.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業、SJMリゾーツ社は12月13日、同社がマカオ半島中央部の…
  4.  マカオ特別行政区政府は12月14日午前、中国の習近平国家主席が同月18日から20日までマカオを訪…
  5.  ウィンターホリデーシーズンを迎え、マカオの各商業施設でも主にクリスマステーマの趣向を凝らしたイベ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun