香港、新型コロナ市中感染確認16日連続ゼロも市中で初歩感染例が出現か=6/23
- 2021/6/23 18:14
- 香港・大湾区
人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。
香港政府の発表によれば、6月23日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は2人だったとのこと。いずれも海外からの入境者で輸入性の事案。市中感染確認に限ると16日連続ゼロを維持した。
この日の輸入性感染確認者2人の内訳は、インドネシアからの入境者が1人(L452R変異株感染)と外遊記録確認中の1人(未上陸の船員ですでに出発済み)。インドネシアからの入境者はホームヘルパーとして働くため香港入りしたインドネシア人の女性で、6月19日にジャカルタ発のガルーダ・インドネシア航空GA876便に搭乗して香港国際空港へ到着。前日にも同じ便の搭乗者6人の感染確認があったばかり。
このほか、翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下とのこと。香港の公共放送局RTHKが報じた内容によれば、このうち1人が新界・大埔地区の住民で、変異株感染の有無を調べる検査中という。香港当局は大埔地区の複数のマンションの下水から採取したサンプルから新型コロナウイルスが検出されたとしており、当該マンションを局地ロックダウン範囲に設定し、全住民に対する強制ウイルス検査を実施すと発表。
香港における過去14日間(6月9〜22日)累計の新規感染確認は28人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万1899人(擬似事案1人含む)。
なお、香港の6月22日午後8時時点のワクチン接種率は29.4%(1回目の接種完了)、19.2%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は330万7512回、1日あたり接種回数は4万0904回(7日移動平均値4万3024回)。
6月21日に香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成したことを受け、すでに440日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。香港の市中感染ゼロが28日にわたって維持できれば条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が再開する見通しで、早ければ7月2週目頭となる。ただし、市中における初歩感染例があったと報じられたことを受け、仮にこの事案が感染確認に至れば、再び振り出しに戻ることになる。