中国、新型コロナ新規市中感染確認が2日ぶりゼロに…市中の無症状感染は2人=10/6

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も局地的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 最近では、雲南省のミャンマー国境付近での市中感染確認が続くほか、7月下旬には江蘇省南京市の南京空港で感染力の強いデルタ株のクラスターが発生して各地へ波及するなどの事案があり、9月上旬には福建省の一部でデルタ株の市中における伝播が出現、21日には黒竜江省ハルビン市でもデルタ株の市中感染確認例が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会が10月7日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、6日の中国本土における新規市中感染確認はゼロだったとのこと。中国本土で市中感染確認例がゼロとなるのは2日ぶりで、10月に入って以降で2回目(前回は4日)。市中の無症状感染例については2日連続で出現し、新疆生産建設兵団第四師で2人みつかったという。

 直近の再流行に関して、黒竜江省のケースは、発生から約2週間で累計約90人の感染確認があったが、ハルビン市および隣接市にとどまり、省外への拡散は確認されていない。福建省のケースでは、約3週間の累計感染確認が約470人に上ったものの、福建省の一部にとどまり、省外への拡散はなかった。いずれのケースも近日は新規感染確認例も減少傾向が続いており、福建省では9月29日以降、10月2日(アモイ市で1人)を除いてゼロが続いている。

 10月6日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は810人(うち輸入性が527人)で、1人(輸入性1人)が重症。無症状の患者357人(輸入性341人)が医学観察下にあるという。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。今年5月下旬に広東省で発生した大規模再流行、7月下旬に南京空港で発生したクラスターに端を発し、10を超える省市とマカオへ波及した再流行についてもデルタ株によるものだが、それぞれ約1ヶ月で封じ込めに成功した実績がある。

 このほか、マカオ特別行政区では、10月初旬にかけて内装工4人のクラスターが発生(デルタ株)。目下、マカオでは全市民を対象としたPCR検査(三度目)が展開されており、6日午後9時までに約67万人の検体採取を終え、結果が判明した約54万人分はすべて陰性だったとのこと。市中における伝播リスクが存在するとして、政府が市民に対してステイホーム及び早めの全市民PCR検査受検への協力を呼びかけている。

マカオで展開中の第三次全市民対象PCR検査会場の様子(写真:GCS)

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