マカオのカジノ市場、VIPルームの存在感低下…売上全体の54%に=16年第1四半期、前年から4ポイント下落

マカオのカジノ管理当局にあたるDICJは4月18日、今年(2016年)第1四半期のマカオのカジノ統計を公表。カジノ売上は前年同期から13.2%減の561.76億パタカ(日本円換算:約7592億円)だった。

このうち、VIPルームの売上を反映するVIPバカラ売上は19.3%限の303.82億パタカ(約4106億円)となり、売上全体に占める割合は4ポイント下落の54%となった。

第1四半期のゲーミング(カジノ)テーブル数は昨年第4四半期から130台増の6087台、スロットマシン台数は281台減の1万4297台。

かつてVIPルームはマカオのカジノの大半を稼ぎ出す主役の座にあったが、昨今の中国本土の反汚職キャンペーンやマカオ当局によるカジノ周辺の規制及び入境制限の強化などを理由に主要顧客基盤である中国本土富裕層のマカオ渡航意欲が減退しているとされ、大苦戦の様相を呈している。一方、平場にあたるマスゲーミング部門は比較的安定して推移しており、両者のマーケットシェアの差が縮まりつつある。

マカオのカジノ(資料)—本紙撮影

マカオのカジノ(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ金融管理局は5月17日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオ国際性銀行業務統計を公…
  3.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月の住宅売買・…
  4.  マカオ政府とコンセッション(カジノ経営権契約)を結ぶ6陣営の一角にあたるサンズチャイナは5月16…
  5.  澳門海關(マカオ税関)は5月15日、各イミグレーション施設で税関検査の強化を図るとともに、香港税…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun