マカオで今年24、25人目の輸入性デング熱感染者相次ぎ確認…患者はタイ渡航歴あるマカオ人とタンザニア人旅客

 マカオ政府衛生局(SSM)は11月8日午後、マカオ域内で今年(2019年)24、25人目となる輸入性デング熱感染者を相次ぎ確認したと発表。マカオにおける輸入性デング熱感染確認は11月に入って以降で1、2例目となる。

 SSMによれば、最初の患者はタイパ島の海灣街に居住する事務職のマカオ人女性(55)で、10月31日に発熱、頭痛、筋肉痛等の症状が現れ、11月1日に公立総合病院の仁伯爵綜合醫院救急外来を受診。7日にSSM公衆衛生研究所による検査結果が明らかとなり、デング熱Ⅳ型に感染していることが確認された。患者は10月15日から22日にかけて夫(50)とともにタイのバンコクとパタヤを訪れており、夫は10月31日に輸入性デング熱感染が確認されていた。夫はすでに回復しており、この女性患者についても快方に向かっているとのこと。第2の患者は訪マカオ旅客のタンザニア人の男性(34)。11月4日に発熱、頭痛、倦怠感といった症状が現れ、6日に私立総合病院の鏡湖醫院救急外来を受診。8日にSSM公衆衛生研究所による検査結果が明らかとなり、デング熱に感染していることが確認された。患者は10月29日にマカオ入りしたとのことで、現在病状は安定しているという。SSMでは、患者の渡航歴、発症時間などを踏まえ、いずれも輸入性デング熱であると判断を下し、速やかに患者のマカオでの自宅周辺で蚊の駆除を実施する予定とした。

 今年マカオで確認された輸入性デング熱感染者25人の渡航先/渡航元別では、タイが8人、カンボジアが6人、フィリピンと中国(広東省)が各3人、マレーシアが2人、シンガポール、ベトナム、タンザニアが各1人となっている。このうち1人はベトナム渡航歴がある日本人。

 マカオは面積約32平方キロ、人口約67万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市だが、訪マカオ外客数は年間3580万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は5月3日、同月1日にタイパ島のマンションの一室で男女の争う声がするとの近隣住民…
  2.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は5月3日、前夜マカオ半島北部・台山エリアにある工業ビル、新城巿工業大廈内…
  4.  世界保健機関(WHO)は毎年5月5日を「世界手指衛生の日」と、グローバルな啓発活動を展開。マカオ…
  5.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun