マカオで今年5例目の輸入性チクングニア熱感染確認…患者に広東省仏山市滞在歴
- 2025/7/29 8:49
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は7月28日夜、同日マカオ域内で新たに1例の輸入性チクングニア熱感染例を確認したと発表。
チクングニア熱はネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する感染症で、マカオでの感染確認例出現は同月25日以来、3日ぶり。年初来の感染確認例は今回の1例を含めて5例となった。すべて輸入性のケース。
同局によれば、今回感染確認されたマカオ居民の女性(70)で、親族訪問のため7月14日から18日にかけて単独で広東省仏山市順徳区楽従鎮へ渡航。マカオへ戻った後の25日朝に右下肢の関節痛を感じ、自身で服薬して医師の診断は受けず、27日朝に右膝と腕に発疹が現れたことから、28日に公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)の救急外来を受診し、同院で実施した検査の結果、チクングニア熱に感染していることが確認されたとのこと。目下、患者は同院で入院治療を受けており、容体は安定しているという。

最近、マカオに近い広東省仏山市の順徳区を中心に多数のチクングニア熱感染例が出現していることを受け、同局が臨床症状、伝播方式、予防方法が似たデング熱と併せて予防と対策に関するよう呼びかけを行っているほか、市政署がマカオ域内における蚊の駆除を強化して臨んでいる。
このほか、同局は同日、広東省衛生部門から同省内で近日感染確認された患者3人に対する疫学調査で、マカオ滞在歴があり、いずれもマカオの同じ建設現場(マカオ半島北東沖に造成中の埋立地「新城A区」内)で勤務し、マカオと広東省の両地を頻繁に往来していたことが判明したとの通報が寄せられたことを明らかにした。
同局では、当該建設現場で伝播が出現した可能性も排除できないとし、28日、29日にかけて症例捜索、啓蒙活動、蚊の発生源の調査、蚊の駆除といった一連の予防措置を講じるとした。
