マカオでIR運営のウィン・リゾーツ社、新型肺炎防疫対策に伴うカジノ休業で1日あたり最大約2.85億円の赤字見込む

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)。世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオでは、防疫対策の一環として、2月5日からマカオの全カジノ施設が15日間の休業に入っている。一部のIR(統合型リゾート)では、宿泊客数の減少に伴い、併設するリゾートホテルの営業を一時休止するところも出てきた。

 カジノの一時休業がIR運営企業のビジネスに与える影響も大きい。マカオのカジノIR運営大手、ウィンマカオ社の親会社にあたる米ウィンリゾーツはマカオ時間2月7日、昨年第4四半期の業績を発表。これに合わせて、マット・マドックス最高経営責任者(CEO)がマカオ事業におけるカジノ施設の一時休業に関する業績への影響について言及した。ウィンマカオ社はマカオ半島新口岸地区で「ウィンマカオ」、コタイ地区で「ウィンパレス」の2つの大型IRを運営している。

 マドッグス氏によれば、目下、マカオのIRではホテル及び一部の飲食施設を主に宿泊客向けに限定的に営業しているとのこと。カジノ一時休業期間中の1日あたりの赤字は240〜260万米ドル(日本円換算:約2億6335万〜2億8530万円)で、15日間で最大3900万米ドル(約42億7945万円)に上る可能性があるとした。なお、経費の大半が人件費で、1日あたり180〜190万米ドル(約42億7945万円)とのこと。通常に戻るタイミングについては、現時点でそれを語るのは時期尚早だが、一旦状況が落ち着いた後のマカオの長期的な発展に対しては楽観視しているとした。

ウィンマカオ社の旗艦IR施設「ウィンパレス」正面外観(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

ウィンマカオ社の旗艦IR施設「ウィンパレス」正面外観(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

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