マカオ、13日連続で新型コロナウイルスの新規感染確認ゼロ…半月ぶりのカジノ再開と新たに越境通勤者に対する強制検疫発表

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターは2月17日午後5時(現地時間、以下同)から定例記者会見を開催。同センターによれば、直近24時間以内に新たな新型コロナウイルス感染確認例はなかったとのこと。13日連続で新規感染確認ゼロとなった。これまでの累計患者数は10人で、最初の7人が武漢からの旅客、直近の3人がマカオ人。すでに治癒し退院した人の数は5人に上り、いずれも武漢からの旅客。残る5人についても軽症という。

 2月5日から15日間の休業に入っているカジノ施設について、当初予定通り20日午前0時から再開可能となることも発表された。再開にあたり、政府衛生局の定める従業員及びゲストの安全を守るためのガイドライン(清掃・消毒の強化、ゲーミングテーブル間の距離及び稼働するテーブルの数量の調整、従業員及びゲストのカジノフロア入場時の体温検査とマスク着用等)をクリアする必要があるとした。再開準備が間に合わない施設については、30日間の猶予期間を設けるが、以降はすべてのカジノ施設のオープンが必須となる。

 また、防疫対策強化の一環として、2月20日から中国本土からマカオへ越境通勤する就労ビザ保有者に対する強制検疫を導入するとのこと。同日以降、マカオへ入境する場合、中国本土の指定の検疫施設に14日間滞在し、証明を得ることが条件となる。目下、中国本土とマカオを往来する人の数は大幅に減少している中、越境通勤者が一定数存在するとのこと。中国本土では依然として新型コロナウイルスによる肺炎が流行している。マカオ政府では、2月初旬から企業などへ越境通勤者を一時マカオに住まわせるなどの対応を要請していた。マカオ居民(マカオ居留権保有者)の越境については今回は対象外だが、中国本土との往来を控えるよう呼びかけた上、今後、状況に応じてイミグレーション施設の通関時間の短縮等の追加措置を講じる可能性があるとした。

2月17日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる定例記者会見(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センター)

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