マカオカジノ運営大手サンズチャイナが従業員向けの新レスポンシブルゲーミングトレーニング講座を開講…ギャンブル依存対策の一環

 マカオ政府とコンセッションを結ぶカジノ運営事業者6陣営の一角、サンズチャイナは6月22日、マカオの3つのギャンブル依存対策に取り組む社会福祉機構と合弁で新たなレスポンシブルゲーミング(責任あるギャンブル)トレーニング講座を開講し、従業員440人が受講を通じてレスポンシブルゲーミングへの認識を高めたと発表。

 今回、5月12日から6月12日にかけてワンデートレーニング講座を開講し、1クラスあたり約20人の従業員が受講。社会福祉機構のスタッフが講師を務め、ハウスアドバンテージ、ギャンブル依存の症状の理解と疑似体験、カジノフロアに設置されたギャンブル依存対策端末の機能、顧客に対する自己隔離プラン(カジノ入場禁止申請)の申し込みサポートプロセス、個人財産管理などについて、座学やゲーム、ビデオ視聴を通じて学んだとのこと。

 同社では、業界に先駆けて2007年から新たに入社するスタッフ全員に対するレスポンシブルゲーミングトレーニングを実施しており、また一連のレスポンシブルゲーミングトレーニングプログラムを確立することで、マカオの地域コミュニティに対する貢献、企業の社会的責任の履行に務めているとした。

 レスポンシブルゲーミングとは、マカオにおいては政府及び運営事業者等によるギャンブル依存対策をはじめとする社会コストへの対応を意味する。

 サンズチャイナは主に米国、マカオ、シンガポールでカジノIR(統合型リゾート)を運営する米ラスベガスサンズグループ(LVS)の子会社で、マカオ半島でサンズマカオ、コタイ地区でプラザマカオ、サンズコタイセントラル、パリジャンマカオの各IR施設の運営などを手がける。

サンズチャイナが従業員向けに開催したレスポンシブルゲーミングトレーニング講座の様子(写真:Sands China Limited)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  2.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  3.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…
  4.  マカオ政府財政局(DSF)が5月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月前半の住宅…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun