マカオ、2020年末の総人口は0.5%増の約68.3万人…コロナ禍で海外労働者大幅減

 マカオ政府統計調査局は3月8日、昨年第4四半期(2020年10〜12月期)及び通期の人口統計を公表。

 昨年12月末時点のマカオの総人口は、前年の同じ時期から3500人増(0.5%増)、昨年9月末から300人増となる69万3100人だった。総人口に占める女性の割合は53.2%。老年人口(65歳以上)が全体に占める割合は1.0ポイント上昇の12.9%、生産年齢人口(15〜64歳)は1.1ポイント下落の73.8%。人口の高齢化が持続しており、老年化指数は97.1%まで上昇した。

 マカオに居住する海外労働者(中国本土・香港・台湾含む、以下同)及び留学生を除いたローカル人口は56万4100人で、前年から1.6%増。女性が53.3%を占めた。老年人口(65歳以上)と年少人口(0〜14歳)の割合はそれぞれ15.7%と16.1%。ローカル人口における高齢者扶養率は22.9%で、生産年齢人口約5人で高齢者1人を支えている状況。

 昨年通期の新生児数は前年から434人減の5545人、出生率(人口1000人当たりにおける出生数)は0.8下落の8.1。新生児の性別比は107.0で、100人の女児に対して男児が107.0人。死亡人数は52人減の2230人で、男性が占める割合が56.8%。死亡率(人口1000人当たりにおける死亡者数)は0.1下落の3.3。死因の38.5%を悪性腫瘍(がん)が占め、高血圧、心臓病もそれぞれ11.7%、9.6%だった。新型コロナに絡む死亡例はゼロ。

 昨年末における海外労働者数は前年同時期から1万8875人減(9.6%減)となる17万7663人。就業業種別では、ホテル・飲食業が18.6%減の4万4555人、建設業が8.2%減の2万6984人。総人口に占める海外労働者の割合は26.0%で、前年同時期から2.9%縮小した。新型コロナ防疫対策の一環で厳格な水際措置が講じられたことによるインバウンド旅客の激減を受けてマカオ経済は大きく低迷しており、労働市場にも影響が及んだものとみられる。

 昨年通期の中国本土からの移民数は784人減(20.9%減)の2973人で、2年ぶりのマイナスに。出身エリア別では広東省が2110人と最多、性別では女性が66.0%を占めた。マカオ居留権獲得者数は237人減(24.5%減)の730人。

 婚姻登録数は26.0%減の2754件。初婚年齢中位数は男性が30.0歳、女性が28.2歳で、前年からそれぞれ0.5歳、0.2歳上昇。離婚登録数は116件減(8.1%減)の1319件。

 昨年末時点の世帯数は前年同時期から2200戸(1.1%増)の19万9700戸。

 マカオの面積はおよそ32平方キロメートルで、極めて人口密度の高い状態となっていることに変わりはない。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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