香港、4/9の新型コロナ市中感染確認は2人…うち1人が感染経路不明=年内のアストラゼネカ製ワクチン供給なしに

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府の発表によれば、4月9日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から4人増の14人とのこと。内訳は輸入性(海外からの入境者)が12人、市中感染が2人。市中感染のうち1人が感染経路不明。

 感染経路不明の患者は新界・元朗地区に居住し、同地区内にあるドラッグストアで販売員を務める42歳の女性。感染確認前の最後の出勤日は4月7日とのこと。普段から食事を一緒にしていた10人以上の同僚と4日に開かれた親戚内の清明節絡みの食事会に参加した15人が検疫対象となった。

 また、翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)については10人程度で、市中における事案の2人(66歳の男性と6歳の小学生)を含み、いずれも最近複数の感染者が確認された新界・屯門地区のマンションに居住しているとのこと。

 香港における過去14日間累計の新規感染確認は121人で、その約20%を占める市中感染24人のうち感染経路不明は10人。ここまでの累計感染確認数は1万1564人、退院者数は1万1186人、死者数は205人。

 香港では6日までが清明節・イースター連休だった。第4波下、流行状況が落ち着いた状況でホリデーシーズンを迎えた後にリバウンドが繰り返し発生していることから、今後再びリバウンドするか、終息に向かうかに注目が集まっている。

 このほか、香港衛生当局は9日、先に政府が購入予約を済ませていた英国アストラゼネカ製のアデノウイルスベクターワクチンについて、年内の香港への供給は不要との認識を示した。目下、香港では中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製の新型コロナワクチンとドイツ・ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」の2種類が使われており、各750万回分、計1500万回分を購入済みで、全市民分の需要をまかなえるためと説明。香港政府は次世代型のワクチン購入について検討を進めており、アストラゼネカを含む各メーカーと変異種ウイルスに対応するワクチンの供給可能性を探っているところとした。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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