マカオの銀行における国際業務割合が3四半期ぶり下落…2021年3Q

 マカオ金融管理局は11月16日、今年第3四半期(2021年7〜9月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年9月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は今年6月末から0.3ポイント下落の85.9%。3四半期ぶりに下落した。国際負債の割合についても0.1ポイント下落の83.8%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年9月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.6%と0.7%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は33.6%、44.8%、16.2%、4.9%、国際負債に占める割合は38.7%、42.2%、15.0%、3.4%。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、今年6月末から0.9%減、前年同時期から13.7%増となる2兆1579億マカオパタカ(日本円換算:約30兆5327億円)。このうち、対外資産は前年の同じ時期から15.9%増の1兆6393億マカオパタカ(約23兆1949億円)、マカオにおける外貨資産は7.3%増の5186億マカオパタカ(約7兆3378億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは13.9%増の7502億マカオパタカ(約10兆6148億円)。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、今年6月末から0.6%減、前年同時期から15.1%増となる2兆1041億マカオパタカ(約29兆7715億円)。このうち、対外負債は前年の同じ時期から28.1%増となる1兆2566億マカオパタカ(約17兆7809億円)、マカオにおける外貨負債は0.1%増の8475億マカオパタカ(約11兆9921億円)。マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)及びマカオ特別行政区政府による各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、今年9月末における残高は前年同時期から1.7%減の6924億マカオパタカ(約9兆7975億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジア及びヨーロッパに分布している。今年9月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合が43.4%、28.1%を占め、ルクセンブルク及びポルトガルはいずれも0.9%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が1.3%及び8.0%。対外負債全体に占める対中国本土及び香港の割合は39.8%及び36.0%、英国及びフランスが5.0%及び4.2%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.6%、7.6%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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