香港、新型コロナ市中感染確認70日連続ゼロ…輸入性は7人、オミクロン株感染者は累計11人に=12/17

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)、10月8日に空港カーゴ部門従事者(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、市中における連鎖的な伝播は出現していない。

 香港衛生当局の発表によれば、12月17日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は7人で、すべて輸入性(海外からの入境者)だったとのこと。市中感染確認例に限ると70日連続ゼロを維持した。

 輸入性の患者は12月13〜16日にかけて米国、ガーナ(カタール経由)、バハマ・米国、英国、ケニア・アラブ首長国連邦・インド・ウガンダ(アラブ首長国連邦経由)、ポルトガル・カナダ・米国、アルゼンチン・ドイツから空路それぞれ到着した男女。うち6人がL452RまたはN501Y変異株感染だった。米国、ケニア・アラブ首長国連邦・インド・ウガンダ、ポルトガル・カナダ・米国から到着の3人は航空会社クルーとのこと。

 香港における過去14日間(12月3日〜16日)累計の新規感染確認は61人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2514人(擬似事案1人含む)。

 香港の12月17日午後7時時点のワクチン接種率は71.7%(1回目の接種完了)、68.3%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は971万9126回、1日あたり接種回数は1万7153回(7日移動平均値1万4860回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月23日にようやく達成された。なお、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の累計接種回数は29万3320回。

 香港衛生当局では、新型コロナの世界的な流行は依然として非常に深刻な状況にあり、より感染力の強い変異型ウイルスの症例が増加、またワクチンを接種した人の感染報告もあるとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)よう強く呼びかけている。

 このほか、香港衛生当局は12月17日、香港で新たに2人のオミクロン変異株の感染者が確認されたことを明らかにした。2人はいずれも航空会社(貨物便)のクルー。これまでに香港で確認されたオミクロン株感染者は累計11人となった。このほか、別の航空会社の貨物便クルー1人がオミクロン株感染の疑いがあり、隔離検疫免除の対象者で、市中で活動していたことも判明。患者の住居周辺で厳格な防疫措置が講じられている。

香港国際空港(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府金融管理局は5月6日、今年(2024年)3月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下…
  2.  マカオ政府統計調査局は5月6日、今年第1四半期(2024年1〜3月期)の企業統計を公表。 …
  3.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  4.  マカオ司法警察局は5月3日、同月1日にタイパ島のマンションの一室で男女の争う声がするとの近隣住民…
  5.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun