マカオ、3〜11歳の新型コロナワクチン接種率が56%に

 人口約68万人マカオでは、昨年(2021年)2月上旬から市民に対する無償の新型コロナワクチン接種プログラムを展開している。

 今年に入って以降、近隣の香港で流行第5波が始まって以降、子供が感染して重症化や死亡に至るケースが多く出現したことを受けて、マカオでも政府主導で子供に対するワクチン接種率向上策が積極的に講じられている。

 マカオ政府教育・青年発展局(DSEDJ)と衛生局では、昨年から実施してきた学校での職域接種に加え、2月下旬から週末に「学童接種日」と題した親子接種イベントを開催している。

 DSEDJが4月8日、3〜11歳のワクチン接種率は56%超、12歳以上の学生の接種率は76%超で、うち約63%が2回接種済みであることを明らかにした。今週末の4月9、10日についても学童接種日イベントを実施予定で、接種を済ませた子供たちに「守護者」ミニ襟章を配布するという。

DSEDJでは、ワクチン接種から十分な免疫ができるまで少なくとも2週間かかるとし、保護者に対して3歳以上の子女または家中の高齢者に早めの接種を促すよう呼びかけた。

 マカオでは4月7日まで179日連続市中感染確認例ゼロを維持しているが、近隣の香港や広東省では連日市中感染確認が相次ぐ。中でも、香港の流行第5波の状況は新奥で、第5波開始以来、4月7日までの累計は約117万人、死亡者数は8344人、死亡率は0.71%に上っている。3月初旬にピークを過ぎたとされ、直近6日連続で新規感染確認数が5千人以下となったが、依然として高止まりが続く状況。香港におけるワクチン接種率は第5波が始まって以降に急上昇し、4月7日午後8時の時点では92.3%(3〜11歳を除く)、3〜11歳が61.8%となっている。

マカオで週末に開催されている「学童接種日」イベントに参加した親子(資料)=2022年3月(写真:DSEDJ)

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