マカオの銀行における国際業務割合が2四半期連続上昇…2025年1Q

 マカオ金融管理局は5月19日、今年第1四半期(2025年1〜3月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年第1四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から上昇し、2四半期連続で上昇となった。今年3月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は前年12月末から0.4ポイント上昇の83.7%に。国際負債の割合については横ばいの80.9%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年3月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.8%と0.7%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は31.9%、40.0%、22.4%、4.9%、国際負債に占める割合は41.3%、34.6%、19.0%、4.4%。

 今年3月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は前の四半期から1.3%上昇の2兆0340億マカオパタカ(日本円換算:約36.6兆円)。このうち対外資産は1.9%増の1兆5268億マカオパタカ(約27.5兆円)、マカオにおける外貨資産は0.5%減の5072億マカオパタカ(約9.1兆円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは2.0%上昇の5129億マカオパタカ(約9.2兆円)。

 今年3月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、3ヶ月前から0.8%上昇の1兆9654億マカオパタカ(約35.4兆円)。このうち対外負債は1.2%下落となる1兆0005億マカオパタカ(約18.0兆円)、マカオにおける外貨負債は2.9%上昇の9649億マカオパタカ(約17.4兆円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その今年3月末における残高は3.6%増の7467億マカオパタカ(約13.4兆円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。今年3月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は39.8%及び24.3%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家がそれぞれ0.6%及び12.4%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は46.2%及び35.8%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.4%及び7.4%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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