マカオ政府が一連の中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利80周年記念イベント発表
- 2025/6/27 9:56
- 澳日関係
マカオ特別行政区政府では、中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利80周年とされる今年(2025年)、「歴史を銘記し、烈士を偲び、平和を大切に、未来を拓く」というテーマのもと、年間を通じての企画展、フォーラム、記念式典など一連のイベントの開催を予定しており、4月に社会文化長官を長とする部門横断的なワーキンググループを設け、取りまとめを進めてきたという。
ワーキンググループは6月26日、マカオ特別行政区政府本部ビルで会見を開き、一連お活動に関する詳細を発表した。
社会文化長官の柯嵐氏が会見で明らかにしたところによれば、9月3日午前に北京・天安門広場で行われる中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利80周年大会で習近平総書記による重要講話が発表されるのに合わせ、マカオに会場を設けて荘厳な記念式典を開き、青年、学生、社会団体の代表らを組織して現地会場のライブ映像を視聴させ、共に総書記の講話に耳を傾け、講和の精神を深く胸に刻み、国威と武威に震撼し、中国人としての栄誉を分かち合うとのこと。
また、マカオ特別行政区政府と中国人民抗日戦争記念館の共催による「中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利80周年特別展」を8月下旬から9月下旬にかけてマカオ半島南灣地区にある中葡展覧館(中国・ポルトガル語圏諸国商業貿易協力サービスプラットフォームコンプレックス)で開催するという。

上記のほか、教育・青年発展局と文化局の代表者からも教育現場向けや歴史をテーマにした展示・セミナーなどのイベントについて紹介が行われた。
マカオ特別行政区政府では、一連のイベントを通じ、偉大な愛国主義と抗戦の精神を継承し、広く市民、特に学生・青年の祖国に対するアイデンティティ、帰属意識、誇りを一層深め、平和の理念を増進させ、愛国心と民族の誇りを掻き立てることが期待されるとした。
第二次世界大戦期において、英国の植民地だった香港は旧日本軍による3年8ヶ月間の占領期を経験した。マカオは中立国だったポルトガルの統治下にあったことから直接的な影響は及ばなかったが、周辺地域から戦渦を逃れてマカオへ流入した避難者やマカオからの抗日支援などがあったとされる。
マカオは知日、親日の市民が多いことで知られる土地柄。近年、マカオにおいて日本をターゲットとした抗議行動などの目立った動きは見受けられない。
