マカオ、2025年2Qのカジノ売上に占めるVIPルームの割合は26.7%…前年同時期から3.1ポイント拡大

 このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第2四半期(2025年4〜6月)のゲーミング統計によれば、VIPルームによるカジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)を反映するVIPバカラ売上は前年同時期から22.7%増の163.29億パタカ(日本円換算:約3007億円)となり、全体に占める割合は3.1ポイント拡大の26.7%に。

 今年第2四半期のカジノ売上は前年同時期から8.3%増の611.14億パタカ(約1兆1253億円)で、コロナ前2019年同時期からの回復率は83.3%。回復を牽引しているのはマス(平場)部門で、今年第2四半期のマスのによる売上は444.85億パタカ(約8191億円)となり、コロナ前2019年の422.66億パタカ(約7783億円)を5.3%上回った。

 近年、マカオにおいてはマス(平場)シフトが顕著で、直近6年連続で5割未満となっている。(参考:2024年24.1%←2023年24.7%←2022年24.1%←2021年32.8%←2020年43.5%←2019年46.2%)

 このほか、今年第2四半期末時点のマカオの総ゲーミング(カジノ)テーブル台数は6000台、スロットマシン台数は1万2000台で、2023年第1四半期以降は横ばいに。同年1月1日施行の改正カジノ法が施行によってテーブル及びマシン台数キャップ(上限)が設定されたことと関係しており、上記の数字はその上限値と一致する。改正法施行直前の2022年12月末(テーブル5605台、マシン1万0775台)からは増、コロナ前2019年12月末(テーブル6739台、マシン1万7009台)からは減という状況。今年第2四半期末時点のマカオのカジノ施設数は30軒で、2022年第1四半期から変動なし。ただし、コロナ禍による経営難や法改正などにより衛星カジノ(サテライトカジノ)の閉鎖が相次いだことで、2021年末の42軒からは大幅減となっている。衛星カジノについては、2025年末までの全閉鎖が発表されており、一部は直営方式に切り替えることで存続の可能性があるとされる。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

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