マカオ、2025年上半期のタクシー違反検挙数は1154件…前年比168%増

 マカオでは、ひと頃に比べて状況は落ち着いたものの、依然として悪質タクシーが暗躍しており、市民や観光客の間から不満の声が多く聞かれ、当局が観光都市としてのイメージ低下につながるとして罰則強化など対策を進めてきた。

 このほどマカオ治安警察局が公表した今年上半期(2025年1〜6月)の交通関連統計によれば、タクシー違反検挙数は前年同時期から168.37%増の1154件に上ったとのこと。

 違反の内訳については、タクシー乗り場で行列順を無視して客を乗せる行為が514.53%増の719件に上り、全体の6割強を占めた。その他、乗車拒否が72.48%増の257件、いわゆるぼったくりが118.18%増の24件など。

 なお、昨年通期のタクシー違反検挙数は870件で、乗車拒否が全体の31.5%にあたる274件、タクシー乗り場で行列順を無視して客を乗せる行為が31.4%の273件、明らかな遠回り行為が12.3%の107件、ぼったくりが2.9%の25件などだった。

 マカオのタクシーをめぐっては、一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となったことを受け、2019年6月に罰金の大幅値上げや違反累積(5年内に4回)での免許取り消し制度の導入といった罰則の強化などを盛り込んだ改正タクシー法が施行され、以降は違反検挙件数は激減。2020年以降はコロナ禍での行動制限やインバウンド旅客数の低迷により違反検挙件数についても低位を維持してきた。しかし、2023年の年初からアフターコロナでツーリズム市場が急回復する中、タクシー乗り場で行列順を無視して客を乗せる行為を中心に違反検挙数も増加傾向となっている。

マカオのタクシー乗り場のサイネージ(資料)=本紙撮影

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