マカオの悪質タクシー問題深刻=ぼったくりと乗車拒否、第1四半期だけで前年累計に迫る

近年、マカオでは一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が社会問題となっている。当局がパトロールや取り締まりを強化して臨んでいるものの、依然として暗躍しているようだ。

マカオ治安警察局は4月30日、今年(2015年)第1四半期(1〜3月)に交通事務局と合同で実施したタクシー違反統計を発表。検挙数は累計1724件に上り、このうちぼったくりが全体の30%、乗車拒否が同22%を占め、合わせて半数以上となった。

統計資料によると、昨年(2014年)通年のぼったくり及び乗車拒否件数はおよそ1000件で、一昨年の約4倍となったが、今年は第1四半期の時点で893件となるなど事態はさらに悪化している。

治安警察局では、悪質タクシーは市民の利益及び観光都市としてのマカオの印象を著しく毀損する許し難い行為とし、違反の根絶に向けて全天候24時間体制でパトロールと取り締まりを強化するとしている。

マカオの人口は約63万人、訪マカオ旅客数は年間約3000万人であるのに対し、タクシー総数は1080台にとどまっており、需要に追いついていないとの見方もある。

当局による違反タクシーに対する取り締まりの様子=2015年2月(写真:GCS)

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