マカオの年間カジノ売上見通し下方修正、29%減の3.8兆円=格付け大手フィッチ

マカオのカジノ売上は昨年(2014年)6月から今年4月まで11ヶ月連続で前年割れとなり、今年1〜4月の累計では前年同期比37.1%減の839.44億パタカ(日本円換算:約1兆2793億円)にとどまっている。

マカオの月刊英字経済誌「マカオビジネス」が5月19日付電子版で報じた内容によると、大手格付け会社フィッチ・レーティング社がこのほど発表した最新レポートの中で、今年のマカオの年間カジノ売上見通しについて、前年比22%減としていた予想を下方修正し、29%減となる310億米ドル(約3兆7721億円)にまで落ち込むとした。1日平均では6.6〜6.8億パタカ(約101〜104億円)。

マカオでは5月27日にギャラクシーマカオ第2期、第3四半期にスタジオ・シティと大型IR(統合型リゾート)施設の新オープンが予定されているため、年の後半ほど1日平均カジノ売上は高くなると見込むが、数字を押し上げる効果は限定的であるとしている。

マカオのカジノ売上の大半を稼ぎ出すのがVIPカジノ部門だが、中国本土の反汚職キャンペーンやマカオ当局によるカジノ周辺の規制及び入境制限の強化などを理由に、VIPカジノの主要顧客基盤である中国本土富裕層のマカオへの渡航意欲が減退しているとされ、売上低迷の主要因とされている。

【資料】マカオの2015年月次カジノ売上(カッコ内は前年同月比)
・1月:237.48億パタカ=約3621億円(17.4%減)
・2月:195.42億パタカ=約2980億円(48.6%減)
・3月:214.87億パタカ=約3276億円(39.4%減)
・4月:191.67億パタカ=約2923億円(38.8%減)
>1〜4月累計:839.44億パタカ=約1兆2793億円(37.1%減)
※データ出典:澳門博彩監察協調局

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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