マカオ政府博彩監察協調局（DICJ）は9月1日、今年（2025年）8月の月次カジノ売上（粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR）統計を公表。

　今年8月のGGRは前年同月から12.2%増の221.56億パタカ（日本円換算：約4067億円）で、前月比でも0.1%増。コロナ前の2019年同月からの回復率は91.3%となり、新型コロナの影響が生じた2020年2月以降の最高を2ヶ月連続で更新。

　8月の営業日は31日で、前月と同。1営業日あたりの平均GGRは前月を0.01億パタカ（約0.2億円）上回る7.15億パタカ（約131.3億円）だった。

　今年1〜8月累計のカジノ売上は前年同時期から7.2%増の1630.52億パタカ（約2兆9933億円）。2019年同時期からの回復率は82.3%。

　マカオは2023年1月初頭にウィズコロナへ転換し、アフターコロナがスタート。以降、2年連続でカジノ売上の回復が進んだ。昨年通期のGGRは前年比23.9%増の2267.82億パタカ（約4兆1721億円）で、財政予算上の年間GGR目標である2160億パタカ（約3兆9737億円）、月額にして180億パタカ（約3311億円）を達成。今年度財政予算における年間GGR目標は2400億パタカ（約4兆4153億円）、月平均200億パタカ（約3679億円）に引き上げられ、5月以降は3ヶ月連続でクリアした。なお、7月9日に年間カジノ目標値を5%下方修正し、2280億パタカ（約4兆1945億円）、月平均190億パタカ（約3495億円）とする補正予算案が成立。1〜8月累計のカジノ売上は新たな目標値を7.3%、また当初目標値を1.9%それぞれ上回っている。

【資料1】2025年マカオの月次カジノ売上の推移（カッコ内は前年比）
・1月：182.54億パタカ＝約3358億円（5.6%減）
・2月：197.44億パタカ＝約3632億円（6.8%増）
・3月：196.59億パタカ＝約3617億円（0.8%増）
・4月：188.58億パタカ＝約3469億円（1.7%増）
・5月：211.93億パタカ＝約3899億円（5.0%増）
・6月：210.64億パタカ＝約3875億円（19.0%増）
・7月：221.25億パタカ＝約4070億円（19.0%増）
・8月：221.56億パタカ＝約4067億円（12.2%増）
＞1〜8月累計：1630.52億パタカ＝約2兆9933億円（7.2%増）

【資料2】2013年〜2024年マカオの年間カジノ売上の推移（カッコ内は前年比）
・2013年：3607.49億パタカ＝約6兆6367億円（18.6%増）*ピーク時
・2014年：3515.21億パタカ＝約6兆4669億円（2.6%減）
・2015年：2308.40億パタカ＝約4兆2467億円（34.3%減）
・2016年：2232.10億パタカ＝約4兆1064億円（3.3%減）
・2017年：2657.43億パタカ＝約4兆8888億円（19.1%増）
・2018年：3028.46億パタカ＝約5兆5714億円（14.0%増）
・2019年：2924.55億パタカ＝約5兆3803億円（3.4%減）
・2020年：604.41億パタカ＝約1兆1119億円（79.3%減）
・2021年：868.63億パタカ＝約1兆5980億円（43.7%増）
・2022年：421.98億パタカ＝約7763億円（51.4%減）
・2023年：1830.59億パタカ＝約3兆3677億円（333.8%増）
・2024年：2267.82億パタカ＝約4兆1721億円（23.9%増）