マカオ、2025年5〜7月期の総体失業率は2.0%…前回調査から0.1ポイント上昇
- 2025/9/1 10:39
- 産業・経済
マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は8月29日、今年(2025年)5〜7月の雇用統計を公表。
マカオの今年5〜7月は卒業シーズンにあたり、初めて職探しをする新規労働力の増による影響を受け、総体失業率は2.0%、マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者、いわゆるローカル)に限った失業率は2.6%で、いずれも前回調査(同年4〜6月)から0.1ポイント上昇。
卒業生の一部が労働市場に投入される中、ローカルの失業者(7600人)に占める初めて職探しをする新規労働力の割合が2.7ポイント上昇の13.7%に。新たな職を探すローカルの失業者のうち、失業前まで建設業、小売業、ゲーミング(カジノ)業に従事していた人が多くを占めた。
また、総体就業不足率(1.7%)、ローカルに限った就業不足率(2.1%)についても、それぞれ0.1ポイント上昇。ローカルの就業不足者(6100人)のうち、建設業、不動産・ビジネスサービス業に従事していた人が多くを占めた。
就業調査の統計対象はマカオ半島、タイパ・コロアン島にある住宅の居住者(学生寮や高齢者入所施設等のグループホームを除く)で、域外からマカオへ越境通勤する マカオ居民及び海外労働者は含まれない。出入境資料を元に今年5〜7月のマカオ居民及び海外労働者の越境通勤者数は約10.79万人と推計され、マカオ居住の労働人口(37.91万人)にこれを含むマカオの総労働力は前回調査から300人増の48.70万人に。
インバウンド依存度の高いマカオ経済はコロナ禍で長期低迷を余儀なくされ、ローカルの失業率は2022年6〜8月期に過去最悪の5.5%を記録。2023年の年初からはアフターコロナでインバウンド旅客数が急回復し、人材需要にも好影響が及んでいる状況で、直近の失業率はほぼコロナ前水準とっているほか、コロナ禍では雇用の調整弁として大幅減となった海外労働者数についても戻りつつある。
