通貨供給量上昇、預貸率下落=15年4月、マカオ貨幣・金融統計

マカオ政府金融管理局は6月5日、今年(2015年)4月の広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)が前月から上昇に転じ、また、預金総額の伸びが融資総額のそれを上回ったことから総体銀行預貸率が下落したとする最新統計を発表した。

【マネーサプライ】
流通貨幣が0.6%上昇、通知預金が0.7%の下落となり、M1は前月比0.4%減。同時に、準通貨負債は3.6%上昇、通貨供給量M2は3.1%増の4925億パタカ(日本円換算:約7兆7475億円)となった。前年同月と比較してM1が7.1%、M2が5.9%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は26.8%で前月から0.7ポイント下落、前年同月から2.5ポイント上昇、香港ドルの比重は51.2%で、前月から1.4ポイント、前年同月から2.0ポイント上昇、人民元の比重は11.6%で、前月から0.3ポイント、前年同月から5.2ポイント減、米ドルの比重は8.1%で、前月から0.4ポイント減、前年同月から0.6ポイント増。

【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から3.2%増の4810億パタカ(約7兆5666億円)。通貨別ではマカオパタカが0.6%、香港ドルが6.0%、人民元が0.4%、その他外貨が4.4%のそれぞれ増、米ドルは1.8%下落。非マカオ居民による預金は前月から0.8%上昇の2384億パタカ(約3兆7503億円)。公共部門の銀行システムへの預金は8.4%上昇の1230億パタカ(約1兆9349億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比3.2%上昇の8424億パタカ(約13兆945億円)となった。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.2%、41.9%、13.2%、21.2%。

【融資】
地元民間部門への融資は前月比1.7%増の3601億パタカ(約5兆6647億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ26.8%、66.3%、0.7%、5.7%で、金額ベースでは963億パタカ(約1兆5149億円)、2388億パタカ(約3兆7566億円)、26億パタカ(約409億円)、207億パタカ(約3256億円)。対外部門への融資は前月比1.2%増の3587億パタカ(約5兆6427億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.4%、21.7%、17.9%、53.1%で、金額ベースでは52億パタカ(約818億円)、778億パタカ(1兆2239億円)、643億パタカ(約1兆115億円)、1903億パタカ(約2兆9936億円)。

【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は4月末時点で前月末と比較して1.5ポイント下落の59.6%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.5ポイント減の85.3%。

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

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