英国からマカオに53億円返還=建設疑獄で服役中の元マカオ運輸工務庁長官の不正蓄財分

マカオ特別行政区政府と英国は11月3日、マカオ最大といわれる建設疑獄に絡み、収賄やマネーロンダリングなどの罪で服役中の歐文龍(アオ・マンロン)元マカオ運輸工務庁長官が不正に蓄財していたと英国の裁判所が認定、没収した約3.5億パタカ(日本円換算:約53億円)の資産をマカオに返還する証明書への署名式をマカオで開催した。

今回の英国からマカオへの資金の返還は国連腐敗防止条約に基づくものという。マカオ特別行政区政府側の代表を務めたマカオ行政法務庁の陳海帆長官によると、今回英国から返還されたものと、すでに香港から返還された約4.4億パタカ(約67億円)を含め、マカオ政府が没収した歐服役囚及びその家族らによる海外不正蓄資産の合計は約8億パタカ(約122億円)に上るという。

マカオ最大の疑獄といわれるこの事件は、歐文龍元長官が在任中の2000年から2006年にかけて、許認可や公共工事の入札などの建設利権に絡み、関連業者から多額の賄賂を受け取っていたもの。2008年1月、マカオの最高裁判所にあたる終審法院は歐文龍元長官に対して収賄40件、マネーロンダリング13件などの罪で28年半の懲役刑、不正に蓄財した資産を没収するとした判決を下した。

左が英国のキャロライン・エリザベス・ウィルソン駐香港・マカオ総領事、右がマカオ特別行政区政府行政法務庁の陳海帆長官=11月3日、マカオ政府本部(写真:GSAJ)

左が英国のキャロライン・エリザベス・ウィルソン駐香港・マカオ総領事、右がマカオ特別行政区政府行政法務庁の陳海帆長官=11月3日、マカオ政府本部(写真:GSAJ)


歐文龍(アオ・マンロン)元マカオ運輸工務庁長官。写真は在任当時のもの(資料)=2006年11月、マカオ立法会(写真:GCS)

歐文龍(アオ・マンロン)元マカオ運輸工務庁長官。写真は在任当時のもの(資料)=2006年11月、マカオ立法会(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府統計・センサス局は6月19日、今年(2024年)4月の飲食業と小売業に関する景気調査結…
  2.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオの運営会社は6月18日、来月(7…
  3.  マカオ司法警察局は6月18日、マカオで被害が確認された特殊詐欺(電話詐欺)事案に絡み、30代の香…
  4.  マカオ治安警察局は6月18日、いわゆる車上荒らしをしたとして40代の中国人(中国本土居民)の男を…
  5.  マカオ半島中区に位置する統合型リゾート(IR)グランドリスボアマカオを運営するSJMリゾーツ社は…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年6月号
(vol.132)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun