大型IR建設ラッシュ続くマカオ、ホテル客室供給数1.6倍の5.16万室へ=新規ホテル52軒が建設中または計画中…16年Q2

近年、マカオでは新興埋立地のコタイ地区を中心に、大型IR(統合型リゾート)の建設ラッシュが続いている。

マカオ政府土地工務運輸局は8月29日、今年第2四半期(2016年4〜6月)時点で建設中のホテルが15軒、計画段階のものが37軒あり、供給客室数は前者が1万711室分、後者が8811室分に上ることを明らかにした。

マカオ政府統計調査局の資料によれば、今年6月末時点で営業中のホテル数は前年の同じ時期から3軒増の105軒、客室供給数は8.4%増の3.21万室となっており、これに建設中または計画中の数を加えると、ホテル数が1.5倍の157軒、客室供給数が1.6倍の5.16万室となる。

マカオは人口64万人、面積30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリなどの国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られ、年間訪マカオ旅客数は3000万人を超える。

21世紀に入って以降の訪マカオ旅客数の急増に伴い、ホテル宿泊価格も右肩上がりの上昇を続けてきたが、昨今のホテル開業ラッシュによる供給増を受けて価格は平準化に向かい、かつて9割前後を誇った客室稼働率も今年上半期は8割前後で推移している。

なお、カジノ売上では米国ラスベガスのおよそ6倍という圧倒的な世界一のポジションにあるマカオだが、ホテル客室供給数では同市の約15万室を大きく下回っている。マカオは中国広東省と陸で接しているほか、香港と船で1時間の位置にあり、訪マカオ旅客数の半分を日帰り旅客が占めるが、昨今では宿泊を伴う旅客の数が増加傾向にある。

マカオ・コタイ地区に建ち並ぶ高層ホテル群(資料)=2016年7月、本紙撮影

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