マカオの大型IR建設工事現場でガラス落下事故=中国本土からの出稼ぎ労働者死亡

9月9日午後3時頃、マカオ・コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)グランドリスボアパレス建設現場で重さ約200キロのガラスが11階分の高さから4階テラスに落下し、下敷きになった中国本土からの出稼ぎ労働者の男性(48)が死亡する事故が発生した。

マカオ政府労工局(DSAL)などの発表によれば、落下したガラスの大きさは2.5メートル四方で、クレーンで11階部分の高さまで吊り上げた際にワイヤーが緩んで突然落下したものとみられるという。

事故後、労工局は建設業者に対して現場におけるクレーンを使った作業の全面停止を命じ、改善措置と事故報告書の提出を求めた。作業の再開については、書類の内容をみて判断するとのこと。翌10日にはDSAL局長が現場を視察した後、建設業者ら60人を集めた安全会議を開催し、安全意識の強化及び向上を図り、作業員の健康と安全を第一に保障するよう呼びかけた。また、死亡した作業員の家族への賠償について、当局として全力でサポートを提供する姿勢を明らかにした。

グランドリスボアパレスはマカオのカジノ運営ライセンスを保有する6社の一角、SJMホールディングスが2017年末の完成を目指して開発を進めているもの。同社がこれまでに発表した情報を総合すると、敷地面積は約7万平米、延べ床面積は約52万平米(駐車場など除く)で、パラッツォ・ヴェルサーチホテル、カール・ラガーフェルドホテルなど3つのホテル、カジノ、料飲施設などで構成される。

マカオ政府労工局局長が死亡事故が発生したグランドリスボアパレス建設現場を視察=9月10日、マカオ・コタイ地区(写真:DSAL)

マカオ政府労工局局長が死亡事故が発生したグランドリスボアパレス建設現場を視察=9月10日、マカオ・コタイ地区(写真:DSAL)

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