マカオのカジノ売上復調続く見通し=10月対前年5%増の210億パタカ(約2746億円)…シティ予測

マカオは世界一のカジノ売上を誇る都市として知られるが、月次カジノ売上は一昨年6月から今年7月まで26ヶ月連続で前年割れとなり、ようやく今年8月にプラスに転じた。その後、9月もプラスを維持しており、復調が続くかどうかに注目が集まっている。

このほど国際金融大手のシティグループが発表した最新レポートによれば、中国の大型連休(国慶節)期間を含む10月1日から10日までのマカオのカジノ売上は前年の同じ時期からおよそ2割増となる101億パタカ(日本円換算:約1320億円)、1日平均で10.08億パタカ(約132億円)に達したとのこと。単日の売上が10億パタカの大台を突破したのは2014年10月以来となる。

好調の要因として、国慶節連休期間中の中国本土からの訪マカオ旅客数が前年の同じ時期から7%増だったことを挙げた。ホテル客室稼働率、ホテル客室単価も上昇したという。

なお、10月2週目には中国の李克強首相のマカオ訪問予定が入っている。中国中央政府の要人訪問期間中、中国本土のハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーがマカオ渡航を控える動きもあることから、カジノ売上は2週目以降に月初の勢いを失うものとみられる。

こういった要素も踏まえ、シティは10月の月次売上予測については前年同月比5%増の210億パタカ(約2746億円)とした。

今年8月以降にマカオのカジノ売上が復調した理由として、8月22日にウィンパレス、9月13日にパリジャンマカオの大型カジノIR(統合型リゾート)が相次ぎ開業したことで、一定の底上げ効果があったことも挙げられる。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  数学(算数)及び科学(理科)の到達度に関する国際的な調査のひとつに国際教育到達度評価学会(IEA…
  2.  マカオには、政府とカジノ経営コンセッション(カジノ経営権契約)を締結するカジノを含む統合型リゾー…
  3.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)は…
  4.  マカオ治安警察局など複数部門は1月22日、マカオ半島北部に位置し、中国本土との主要な陸路の玄関口…
  5.  マカオ司法警察局は1月21日、地元の洋酒コレクターの女性宅に勤務するフィリピン人のホームヘルパー…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年2月号
(vol.140)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun