マカオカジノ大手SJMが16年Q3決算短信発表=カジノ売上11%減も8割増益

マカオのカジノライセンスを保有する6陣営の一角、SJMホールディングスは11月1日、今年(2016年)第3四半期(7〜9月)の決算短信を発表。

今年第3四半期の売上高は前年同期比11.1%減の101.23億香港ドル(日本円換算:約1349億円)、純利益は80.2%増の5.13億香港ドル(約68億円)、調整後EBITDAは8.4%減の8.10億香港ドル(約108億円)となった。

なお、カジノ売上は11.1%減の99.92億香港ドル(約1331億円)。部門別ではVIPルームが19.1%減の44.03億香港ドル(約587億円)、マスゲーミング(平場)が3.8%減の54.42億香港ドル(約725億円)。

グループカジノ施設の第3四半期の各月末における平均のゲーミング(カジノ)テーブル数はVIPルームが135台減の323台、マスゲーミングが48台増の1311台、スロットマシン台数は11台増の2748台。

マカオ政府のギャンブル監理部門にあたるDICJの統計データによれば、今年第3四半期のマカオ全体のカジノ売上は1.2%増となっており、SJMホールディングスが平均を押し下げる結果だった。

マカオのカジノ市場におけるシェアは2.6ポイント下落の18.7%。

なお、財務面では潤沢なキャッシュフローを抱え、安定を維持。第3四半期末日時点の現金、銀行預金、担保に供している銀行預金の合計は139.83億香港ドル(約1863億円)ある一方、負債は5.88億香港ドル(約78億円)にとどまっている。

1〜9月の累計では、前年同期比でカジノ売上が17.8%減の308.76億香港ドル(約4114億円)、純利益が22.4%減の16.10億香港ドル(約215億円)、調整後EBITDAが22.3%減の24.43億香港ドル(約326億円)、市場シェアは2.5ポイント下落の19.5%。

SJMホールディングスは、かつてマカオのカジノ経営権を独占していたSTDMが前身で、マカオ半島に旗艦施設「グランドリスボア」と「リスボア」を構えるほか、直営及びフランチャイズ形式で中小カジノ施設を複数展開。コタイ地区で大型IR(統合型リゾート)「グランドリスボアパレス」の開発を進めている。

マカオ半島中心部に建つSJMホールディングスの旗艦カジノ施設「グランドリスボア」(資料)—本紙撮影

マカオ半島中心部に建つSJMホールディングスの旗艦カジノ施設「グランドリスボア」(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は7月26日、同局の管轄下にある特警隊が同月27日午前9時から正式にタイパ島北安…
  2.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は7月25日、今年第2四半期…
  3.  マカオ・コタイ地区にある東亜運動会体育館(通称:マカオドーム)で7月26日午後、マカオ警察総局と…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は7月26日、今年第2四半期(2024年4〜6月期)の雇用…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun