マカオのカジノ、年齢制限による入場拒否数28万人…21歳未満入場禁止=16年1〜10月累計、すでに前年上回る

世界最大のカジノ売上を誇るマカオ。面積約30平方キロという小さな街に、大小合わせて38軒ものカジノ施設が建ち並ぶ。マカオではカジノへ入場及びカジノ内で労働可能な下限年齢が設定されており、現在は「21歳以上」となっている。

マカオの日刊英字経済紙マカオビジネスデイリーが11月16日付電子版でポルトガルのルザ通信社の報道を引用して報じた記事によれば、マカオ政府のカジノ監理部門にあたる博彩監察協調局(DICJ)の統計で、今年(2016年)1〜10月の年齢制限による入場拒否数が月平均2万8000人(1〜10月累計28万人)となり、すでに前年(2015年)累計の23万6000人を上回ったという。仮に月平均ペースを維持した場合、前々年(2014年)の累計33万人を上回ることになる。

マカオのカジノ入場及び労働年齢制限は、長く成人年齢の「18歳」だったが、2012年11月1日から「21歳」に引き上げられた。ただし、マカオのカジノは基本的に入場無料でドレスコードも緩やかなど比較的オープンなのが特徴で、入口における入場者全員を対象としたIDチェックといった厳格な措置は導入されていない。現状、入口に配置されたセキュリティスタッフが外見から21歳以下と判断した入場者に対して個別IDチェックを実施している。

カジノ入口に設置された21歳未満の入場禁止を告知する看板(資料)—本紙撮影

カジノ入口に設置された21歳未満の入場禁止を告知する看板(資料)—本紙撮影

なお、21歳未満の者がカジノへ入場したことが発覚した場合、本人及びカジノ運営企業の双方についてそれぞれ1千〜1万パタカ(日本円換算:約1万3900円〜13万9000円)、1万〜50万パタカ(約13万9000円〜692万5000円)の罰金が科される。また、21歳未満がカジノゲームに参加していた場合、ベット金、勝ち金はいずれも没収となり、公庫に納入される。

マカオでは、地元市民(公務員及びカジノ隔離対象者などを除く)もカジノへ入場することができるが、実際には海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの旅客が中心となる。マカオの人口が約65万人なのに対し、訪マカオ旅客数は年間およそ3000万人にも上る。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ特別行政区の今年度(2025年1〜12月)補正予算案が7月9日午後、戴建業経済財政長官列席…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は7月10日夜、前日(9日)マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1例…
  3.  マカオ治安警察局は7月8日、未成年女児に対する非礼行為によりマカオで就労する中国人(中国本土居民…
  4.  マカオ治安警察局は7月8日、マカオ社会の治安環境浄化を目的とした違法売春に対する取り締まりの実施…
  5.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」の運営会社は7月8日、館内…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun