マカオ、勤務先カジノから複数回にわたりチップ持ち出したディーラー逮捕

マカオ司法警察局は5月29日、勤務先のカジノ施設から複数回にわたってゲーミングチップを持ち出したとして、マカオ人のカジノディーラー職の男(55)を業務上横領の疑いで逮捕した。

警察発表によれば、28日午後2時20分頃、コタイ地区のカジノのモニタリング部門から「ディーラー1名が勤務中に担当ゲーミングテーブルで勝負に負けた客のチップを回収し、所定の位置チップ置き場に戻す際、額面1万香港ドル(日本円換算:約14.3万円)のチップ1枚を着衣の左袖の中に隠したのを発見した」と通報があったとのこと。

警察が監視カメラ映像の分析を行った結果、当該ディーラーが同日2回にわたって同様の手口で額面1千香港ドル(約1.4万円)チップ1枚、1万香港ドルチップ1枚を持ち出していたことがわかった。被疑者は警察の調べに対し、これまでに6回、合計6万香港ドル分のチップを持ち出したことを自白したほか、持ち出したチップはすべて換金し、日常生活の中で使い果たしたなどと供述をしたとのこと。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくゲーミングチップを使用する。ゲーミングチップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約143万円)といった高額チップも存在する。

ゲーミングチップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばゲーミングチップを狙った犯罪が発生している。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

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