政府、乳児を持つ市民へ「粉ミルクカード」発給へ

昨今、マカオで粉ミルクの品薄状態が続いている問題について、マカオ特別行政区の崔世安行政長官は25日、関連部局担当者を集めた臨時会議を開催。状況改善に向け、短期的に「母子サポート計画」を実施することを決定した。

崔行政長官は今回のマカオ市民が品薄のため乳児向け粉ミルクを購入できない事態を民生上の重大事件の一つだという認識を示した。同計画の内容は満1歳未満の乳児を持つ父母または保護者に向けた「粉ミルクカード(母子臨時支援計画購買記録表))」を配布し、マカオで販売されている7ブランドの粉ミルクを購入するためのホットラインを設ける。カード保有者はホットラインへの電話を通じ、毎月5缶まで購入予約でき、7日以内に商品を引き取ることができるというもの。

粉ミルクカードの配布は事前登録制で、28日から市内7カ所で受け付ける。なお、登録には乳児および父母または保護者のマカオ居民身分証(マカオIDカード)が必要となる。

昨年のマカオの出生数は約7,000人で、粉ミルクメーカーはこの需要に対して十分な供給を行っているとしている。しかし、主に中国本土からの観光客や業者によって粉ミルクが大量に域外に持ち出されるため、マカオで本来必要とされる需要に間に合わなくなっている状況。中国本土で「香港やマカオで販売される粉ミルクは高品質だ」という安全神話があるためといわれる。

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は10月21日、同月16日に路線バスの車内で乗り合わせていた大学生の女性(20代…
  2.  1954年にスタートした歴史あるモータースポーツの祭典、マカオグランプリ(マカオGP)。市街地の…
  3.  マカオ政府交通事務局(DSAT)は10月19日、マカオにおけるスマート交通信号制御システム(スマ…
  4.  マカオ半島新口岸地区にある統合型リゾート(IR)「ウィンマカオ(永利澳門/Wynn Macau)…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は10月17日夜、マカオ域内で今年(2024年)15例目(月内10例目…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年10月号
(vol.136)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun