マカオ、18年第2四半期の総ギャンブル売上約1兆円…前年同期から17.2%増=復調のカジノが牽引

マカオ経済の屋台骨として知られるのが、カジノを中心としたゲーミング(ギャンブル)産業だ。マカオにはカジノ以外にも、競馬やスポーツくじなどの各種ギャンブルが存在する。

マカオ政府のギャンブル監理部門にあたるDICJは7月16日、今年第2四半期(2018年4〜6月期)の各種ゲーミング(ギャンブル)売上に関する統計を発表した。

今年第2四半期のカジノ売上は前年の同じ時期から17.2%の増となる737.07億パタカ(日本円換算:約1兆0234億円)。内訳は、VIPルームの売上を反映するVIPバカラ売上が14.4%増の410.35億パタカ(約5697億円)、マスゲーミング(平場)が20.8%増の326.70億パタカ(約4536億円)。

カジノ以外のギャンブルについては、ドッグレースが9.1%増の1200万パタカ(約1.67億円)、競馬が7.1%減の2600万パタカ(約3.61億円)、中国式ロトが50%増の300万パタカ(約0.42億円)、サッカーくじが約2倍の2億4400万パタカ(約33.88億円)、バスケットボールくじが57.1%増の4400万パタカ(約6.11億円)など。

総ギャンブル売上はカジノ売上が牽引するかたちで、前年の同じ時期から17.4%増の740.36億パタカ(約1兆0279億円)に達した。総ギャンブル売上に占めるカジノ売上の割合は、実に99.6%にも達する。

今年第2四半期のマカオのカジノ施設のゲーミングテーブル数は前年の同じ時期から175台増の6588台、スロットマシン数は1092台増の1万7296台。増加要因として、今年第1四半期に大型カジノIR(統合型リゾート)MGMコタイの新規オープンがあったことなどが挙げられる。

マカオの月次カジノ売上は2014年6月から2016年7月まで26ヶ月連続で前年割れだったが、同年8月から今年6月まで23ヶ月連続で対前年プラスを維持している。

なお、ドッグレースは運営会社とマカオ政府とのコンセッションが7月20日に終了することを受け、6月末日をもってレースの開催を終了。87年にわたる歴史に幕を降ろした。政府はコンセッションの延長を認めない方針を示していることから、今年第2四半期統計が最後のデータとなる。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

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