マカオの銀行における国際業務割合上昇=18年第2四半期

マカオ金融管理局が8月16日に公表した統計によれば、今年第2四半期(2018年4〜6月)のマカオの銀行業務全体に占める国際業務の割合が上昇した。

今年6月末における銀行システム総資産に占める国際資産の割合は今年3月末から0.4ポイント上昇の85.9%、国際負債の割合は同0.5ポイント上昇の80.9%だった。

外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年6月末における国際銀行資産及び負債に占めるマカオパタカの割合は0.8%及び1.5%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は43.5%、43.8%、8.1%、3.8%、国際負債に占める割合は50.5%、37.1%、6.9%、4.1%。

今年6月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、今年第1四半期末から5.0%、前年の同じ時期から17.5%のそれぞれ増となる1兆4336億パタカ(日本円換算:約19兆6868億円)。このうち、対外資産は前年の同じ時期から18.9%増の1兆0605億パタカ(約14兆5632億円)、マカオにおける外貨資産は13.5%増の3730億パタカ(約5兆1222億円)。国際資産の主要構成要素である外地における非銀行ローンは17.5%増の5028億パタカ(約6兆9047億円)。

今年6月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、今年第1四半期末から5.1%、前年の同じ時期から18.1%のそれぞれ増となる1兆3492億パタカ(約18兆5278億円)。このうち、対外負債は前年の同じ時期から25.2%増となる6841億パタカ(約9兆3941億円)、マカオにおける外貨負債は11.6%増の6651億パタカ(約9兆1332億円)。マカオ居民(マカオ居留権保有者)及びマカオ特別行政区政府による各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、この預金残高は9.9%増の5313億パタカ(約7兆2958億円)。

マカオの国際銀行業務は主にアジア及びヨーロッパに分布している。今年6月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対香港及び中国本土の債権が占める割合が35.6%、34.5%を占め、ポルトガル及び英国は1.6%と1.3%、ポルトガル語圏諸国と「一帯一路」周辺国家が1.8%と3.7%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は51.1%、22.2%、英国とドイツが2.8%と1.0%、ポルトガル語圏諸国と「一帯一路」周辺国家が0.8%、8.5%。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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