マカオ、18年7月のホテル客室稼働率89.9%…対前年0.9ポイント下落=1〜7月累計は3.2ポイント上昇の88.7%

マカオは人口約65万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

昨年(2017年)通期の訪マカオ外客数は前年から5.4%増の延べ(以下同)3261万0506人となり、3000万人の大台を4年連続突破するとともに、2014年以来となる最多記録を更新。今年(2018年)7月の訪マカオ旅客数は前年同月から4.0%増の303万4297人、宿泊を伴う旅客は1.7%増の163万6904人に上った。

かつて、訪マカオ旅客の大半が日帰りだったが、昨今では宿泊を伴う旅客が増加傾向にあり、過半数を上回る月がほとんどとなっている。

マカオ政府統計調査局が8月30日に公表した最新統計によれば、今年7月の平均ホテル客室稼働率(簡易宿泊施設に相当するペンサオンを含む、以下同)は前年同月から0.9ポイント下落の89.9%だった。客室稼働率が対前年で下落となるのは大型台風に見舞われ、甚大な被害が発生した昨年8月以来のこと。

今年7月のホテル等級別の客室稼働率は、5つ星が前年同月から1.8ポイント上昇の92.7%、4つ星が0.1ポイント下落の92.7%、3つ星が12.6ポイント下落の79.2%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が11.1%増、4つ星ホテルが横ばい、3つ星ホテルが2.7%増だった点も考慮する必要がある。

今年7月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同月から9軒増の116軒、供給客室数は同7.8%増の3.94万室あり、このうち5つ星ホテルが35軒で、供給客室数は全体の61.9%を占める2.44万室。

今年7月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月比1.1%増の122.5万人。主な内訳は中国本土旅客が6.2%増の84.1万人、香港旅客が8.0%減の15.2万人、韓国旅客が21.8%減の3.8万人、台湾旅客が3.9%減の4.8万人、日本旅客が1.8%減の1.3万人だった。ホテル宿泊客の平均滞在時間は前年同月から0.1日延びて1.5日に。

今年1〜7月累計のホテル宿泊客数は前年の同じ時期から6.8%増の809.5万人、平均客室稼働率は3.2ポイント上昇の88.7%、ホテル宿泊客の平均滞在時間は0.1日延びて1.5日に。宿泊を伴う旅客全体に占めるホテル宿泊者の割合は0.2ポイント下落の73.4%。

マカオではホテル建設ラッシュが続いており、近い将来、供給数は5万室超に達する見込み。

2018年2月に開業した1400室規模のホテルを併設する大型カジノIR(統合型リゾート)「MGMコタイ」(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

2018年2月に開業した1400室規模のホテルを併設する大型カジノIR(統合型リゾート)「MGMコタイ」(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

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