MICE業界、政府に会議場新設を望む

コンベンション・エキジビション(MICE)をマカオの主要産業として推進するにあたり、会場に関する懸念が強まっている。MICE業界関係者の中には、政府自身がコンベンション会場を建設し、同産業の健全な育成のため主導権を取るべきだとの考えがある。

17日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。先般、マカオ政府コンベンション・エキジビション産業発展委員会対外協力チーム及び貿易投資促進局一行が香港の成功例を研究すべく香港政府関連部門を訪問している。香港では新型肺炎SARS流行期、大きな経済的打撃を受けることとなったが、政府が複数のコンベンション会場を管理・運営していたため、政府主催によるMICEイベントの開催により厳しい時期を乗り切った経験がある。

これに対し、マカオではコンベンション会場の多くが外国資本に属し、利用料などが企業側によりコントロールされる状況にあり、長期的な産業育成には不安定要素が多いという。現在、純商業的大型エキジビション・コンベンションプリジェクトがマカオで持続的に開催される機会は非常に少ないのはそのためといえる。業界関係者は、今後、国際的コンベンション・エキジビションをマカオ誘致するにあたり、政府によるコンベンションセンター建設が同産業発展のためには必須であると指摘する。

マカオ政府が主催するマカオ国際貿易投資展覧会(MIF)会場の様子(第17回) (c) IPIM 貿易投資促進局

マカオ政府が主催するマカオ国際貿易投資展覧会(MIF)会場の様子(第17回) (c) IPIM 貿易投資促進局

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