マカオLRT鉄道で本番想定した夜間テスト実施…2019年開業予定

マカオ初となる軌道系大量輸送機関として大きな期待がかかるマカオLRT第1期プロジェクト。

マカオ半島北部の關閘から外港フェリーターミナル、新口岸、南灣湖を経由して媽閣に至るマカオ半島線、媽閣から西灣大橋を経てタイパ島に入り、大型IR(統合型リゾート)が建ち並ぶコタイ地区を通ってマカオ国際空港、タイパフェリーターミナルに至るタイパ線の2線、21駅、21キロメートルで構成される。

このうち、タイパ線(9.3キロ、11駅)が2012年末に先行着工済みで、昨年(2017年)11月から続々と日本からの車両の搬入が進められており、今年3月末から試運転も始まっている。

マカオ政府運輸インフラオフィス(GIT)は11月30日、マカオLRTタイパ線について、12月3日から12日間、夜間テストを実施すると発表した。

具体的には、午後9時から午前4時にかけて、本番を想定した列車の運行、駅におけるホームドアの開閉、サイネージ、放送といった総合的なテストを実施するとのこと。各所に技術者を配し、収集したデータをまとめ、今後の調整と改善につなげたいとした。

GITでは、タイパ線の開業時期を2019年の予定と発表済み。一方、マカオ半島線についてはルート調整が難航するなど、現在まで本格着工に至っていない状況だ。

マカオLRT第1期プロジェクトは、国際入札を経て日本の三菱重工と伊藤忠商事の共同体が駅舎と土木工事を除くLRTシステム一式を46億8800万パタカ(約660億円)で受注しており、マカオの公共工事として日本企業が獲得した最大規模の案件としても注目されている。東京の「ゆりかもめ」と同タイプ(クリスタルムーバー型)の日本製列車がマカオの街を走る予定。

マカオLRTタイパ線の馬會駅付近における試運転の様子(資料)=2018年3月(写真:GIT)

マカオLRTタイパ線の馬會駅付近における試運転の様子(資料)=2018年3月(写真:GIT)

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