マカオで今年2例目の輸入関連はしか感染確認…患者はカジノIR施設勤務の28歳女性、肺炎併発

マカオ政府衛生局(SSM)は2月26日夜、マカオではしか(麻疹)感染例を確認したと発表。患者はマカオ半島新口岸地区にあるカジノIR(統合型リゾート)スターワールドホテルに勤務するマカオ非永久居民(非永久的居留権)の女性(28)で、肺炎を併発しているとのこと。

SSMの聞き取り調査に対し、患者は潜伏期間中の海外渡航歴がなかったが、2月4日から10日にかけて、ベトナムから10人以上の親族の訪問を受けたと回答。また、訪問者の中にいた生後6ヶ月の姪が2月8日に発熱し、ベトナムへ戻った後にはしか感染が確認されたという。SSMでは、患者の症状、渡航歴、接触歴等を考慮し、輸入関連性のはしか感染事案と判断。

患者は現在、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院の隔離病棟で入院治療中で、すでに熱は下がり、容体も安定しているとのこと。患者のマカオの家族、勤務先の同僚に類似の症状は出ていないというが、SSMが接触者に対する健康追跡を進めているとした。なお、患者はベトナム生まれで、はしかの予防接種は受けていなかった。

SSMでは、マカオは2014年に世界保健機関(WHO)からはしかの根絶達成を認定されたが、世界各地、特に中国本土、東南アジア、欧州では現在も流行が続いているとし、市民及びはしか予防接種を受けていない乳児の保護者に対し、注意と予防対策を呼びかけている。

マカオにおけるはしか感染確認例について、昨年は輸入性の3例のみだったが、今年に入って以降は今回のケースを含めて輸入関連性が2例、輸入性が2例の計4例に上る。

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)—本紙撮影

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は4月30日、中国本土の警察当局と連携し、「練功券」と呼ばれる銀行員のトレーニン…
  2.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  3.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は5月1日、今年(2024年)4月の月次カジノ売上(粗収益、…
  4.  マカオでは例年通り5月1日に海開きを迎えた。10月31日までがマカオの遊泳シーズンとなる。 …
  5.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土で5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴー…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun