日本を拠点に活動するマカオ出身の芸術家シーズン・ラオ氏がマカオ理工学院で個展開催…インスタレーション作品『氷蓮図』など出展

日本を拠点に活動するマカオ出身の芸術家、シーズン・ラオ(劉善恆)氏のマカオ理工学院での個展がきょう(5月14日)から始まった。

今回の展覧会は、マカオ特別行政区成立20周年とマカオ理工学院校友会(同窓会)創設20周年という2つの節目を記念して開催されるもので、シーズン・ラオ氏が招待された。13日に行われたオープニングセレモニーでは、マカオ理工学院の副学長、事務総長、芸術学部長及び政府教育青年局長、芸術家らが参加してテープカットが行われた。

マカオ理工学院はマカオで最も長い歴史を持つ芸術系学部を擁する高等教育機関として知られる。今回の展示会場は明徳樓ホールで、襖大の2枚の絵と石砂で構成されるインスタレーション作品『氷蓮図』を中心に構成される。『氷蓮図』は今年の冬にラオ氏が日本の東北で導かれるように出会った光景、凍った池の上で自然に還りゆく蓮の姿が作品のテーマとなっているという。作家が作品制作にあたって常に追い求める東洋哲学は、作品のモチーフに用いられる白雪や雲が生み出す、水墨画に見られる「間」にあり、仏教の「輪廻、再生」といった精神性に通じるものとのこと。

シーズン・ラオ氏の作品コンセプトは人と環境の調和。作品は会場の雰囲気を取り込むインスタレーション表現となっている。先日、400年の歴史を持つ京都の瑞泉寺で初公開された『氷蓮図』は、石砂の枯山水の向こうに置かれた作品が、新緑が芽ぶく庭園と一体化するインスタレーションとなった。作品中の凍って止まった蓮の息が風に揺られて息づき、新しい芽吹きや花の蕾が新たな生命の誕生を感じさせたという。

偶然にも、今回作品に表されている「蓮」は、マカオ特別行政区の花で、マカオは仏教にも縁が深いエリアとなっている。今回、中国と日本の仏教の精神性が通じる光景となるインスタレーション作品とともに、北海道を拠点にした初期のラオさんの作品を含めて、12点の作品が展示される。10年前にマカオ理工学院を卒業し、日本とマカオの縁を重ねるラオ氏の作品を深く楽しむことができるだろう。

『氷蓮図』は、アメリカの美術館 バーモント・アート・センターとウィルソン・ミュージアム(6月29日~8月11日)でも展示される予定とのこと。

マカオ理工学院におけるシーズン・ラオ氏の個展開催日程は5月14日から5月20日までの午前9時から午後11時までで、入場は無料。

シーズン・ラオ氏とインスタレーション作品『氷蓮図』(マカオ理工学院展示会場)

シーズン・ラオ氏とインスタレーション作品『氷蓮図』(マカオ理工学院展示会場)


京都・瑞泉寺における『氷蓮図』の展示

京都・瑞泉寺における『氷蓮図』の展示

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局は4月23日夜、マカオで「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バ…
  2.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜3月累計の歳…
  3.  今年(2024年)6月23日から7月3日にかけて、マカオでISF(国際学校スポーツ連盟)「ワール…
  4.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレス(上葡京)で4月22日、世界…
  5.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社は4月22日、マカオ特別行政区の成立25周…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun