マカオ政府がマスクの備蓄を放出へ…市民1人あたり10枚割り当て=新型コロナウイルス対策で品薄のため

 中国・湖北省武漢市で集団発生している新型コロナウイルスによる肺炎につき、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも感染拡大に対する懸念が高まっている。

 近日、マカオでは政府が防疫対策が段階的に強化されている中、1月22日に新型コロナウイルス感染例が初確認された。患者は武漢からマカオを訪れていた52歳の女性。こういった状況の中、マカオ市内のスーパーや薬局でマスクを買い求める客が増えており、品薄状態になっているという。

 マカオ政府衛生局(SSM)は22日午後開催した記者会見の中で、マカオ市民がマスクを入手できる機会を保障する施策を早ければ23日から導入すると発表。市内にあるおよそ50店の処方箋薬局でマカオ居民身分証を提示することにより、1人につき10枚購入できるというもの。1日1枚使用という前提となっており、再購入は10日後から可能となる。

 SSMの李展潤局長によれば、今回市民向けに割り当てるマスクはSSMが備蓄していたものとのこと。目下、追加購入手続きを進めており、2000万枚が春節連休前にマカオへ到着する予定とした。なお、処方箋薬局以外の小売店でのマスク購入制限はないという。

 SSMの調べで、マカオにある薬局294店舗のうち160店舗でマスクの在庫が切れていたとのこと。また、マカオにあるマスクの卸売業者8社のうち7社が在庫切れだったが、1社には15万枚の在庫があるという。

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオは長く本格的な鉄道が存在しなかったが、2019年12月に新交通システム「マカオLRT」タイ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月18日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオのツーリズ…
  3.  マカオ政府経済・科技発展局は4月17日、昨年第4四半期(2023年10〜12月期)の工業輸出状況…
  4.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  5.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は4月18日、今年(2024…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun