マカオ、新型コロナ対策盛り込んだ改正予算案まとまる…カジノ税収半減と防疫・経済振興策による歳出増見込み財政準備から5千億円超を補填

 マカオ行政会は3月19日、マカオ特別行政区の2020年財政年度の改正予算案がまとまり、立法会へ提出したと発表。超額財政準備から389.5億マカオパタカ(日本円換算:約5254億円)を拠出し、財政赤字を補填することなどが盛り込まれた。

 2020年財政年度の当初予算は昨年(2019年)11月にまとまったもので、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行を受け、改正案が検討されるに至った。マカオ政府では、改正予算案でカジノ税収が当初予算のちょうど半分の1300億マカオパタカ(約1兆7535億円)になると見込んだほか、新型コロナ対策(防疫・経済振興策など)にかかる歳出が増加するとし、財政準備法律制度を活用した超額財政準備からの拠出を審議するよう立法会に求めた。

 改正予算案における歳入は当初予算から108.7億マカオパタカ(約1464億円)減の1118.2億マカオパタカ(約1兆5056億円)、歳出は103億マカオパタカ(約1387億円)増の1109.9億マカオパタカ(約1兆4944億円)。

 マカオ金融管理局が2月26日に発表した内容によれば、昨年12月末時点のマカオ特別行政区の財政準備資産(初期推計)は5794億マカオパタカ(約7兆7909億円)に上る。内訳は、基本準備が1489億マカオパタカ(約2兆0022億円)、超額準備が4305億マカオパタカ(約5兆7888億円)。マカオの歳入に占めるカジノ税収の割合は約9割。

マカオ特別行政区政府本部ビル(資料)—本紙撮影

マカオ特別行政区政府本部ビル(資料)—本紙撮影

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