マカオ、6月のインバウンド旅客数99.3%減の約2.3万人…上半期累計でも89.3%減=新型コロナ防疫対策で入境制限続く

 マカオ政府統計調査局は7月20日、今年(2020年)6月及び上半期の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 マカオでは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として1月下旬から入境制限が講じられており、流行が世界へ拡大したことに伴い3月下旬から水際対策が一層強化され、現在に至っている。国際観光都市マカオはかつてない逆風に晒されている。

 6月のインバウンド旅客数は前年同月から99.3%減の大幅減となる2万2556人(延べ、以下同)にとどまった。前月(5月)との比較では39.8%増で、2ヶ月連続の増加となったが、母数が極端に少ないため誤差の範囲といえる。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、全体の93.4%を占める2万1067人。前年同月比では99.0%減。香港と台湾からの旅客がそれぞれ1142人、326人のみだった。

 3月下旬からの水際対策強化によって、外国人(マカオ就労ビザ保有者を含む)の入境が原則禁止となっている。中国本土、香港、台湾居民については、直近14日以内の滞在地、渡航歴によって分類され、入境禁止、14日間の政府指定のホテルにおける隔離検疫(費用は自己負担)、7日に以内に発行された新型コロナウイルス核酸検査陰性証明書の提示を求めるなどの対応となっている。ただし、中国本土からマカオへ渡航するための個人・団体ビザの発給は停止中で、マカオと香港・広東省各地を結ぶ高速船及びマカオを発着する航空便の多くで運休が続いている状況。香港〜マカオ間については、港珠澳大橋シャトルバスが5月8日から一部運行を再開したものの、入境制限は継続中。

 今年上半期累計のインバウンド旅客数は前年同時期から83.9%減の326万8900人。このうち中国本土旅客が全体の71.6%を占める233万9589人、次いで香港旅客の65万2522人、台湾旅客の8万1628人の順で、いずれも8割超の減少。

 参考までに、昨年通期のインバウンド旅客数は前年から10.1%増の3940万6181人に上り、3年連続で過去最多を更新。中国本土旅客が占める割合は約7割だった。

新型コロナの影響でインバウンド旅客が激減したマカオ。写真は観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡=2020年7月5日本紙撮影

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