マカオ 20年7月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高4ヶ月ぶり下落

 マカオ政府金融管理局は9月4日、今年(2020年)7月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.3%、通知預金が11.5%のそれぞれ減となり、M1は9.1%下落。準通貨負債は0.6%上昇。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.5%減(4ヶ月ぶり減)、金額は7084億マカオパタカ(日本円換算:約9兆4505億円)となった。前年同月との比較では、M1が4.0%下落、M2が7.0%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが32.7%、香港ドルが46.2%、人民元が4.7%、米ドルが14.2%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.5%下落の6901億マカオパタカ(約9兆2064億円)で4ヶ月ぶりのマイナスに、非居民による預金残高は6ヶ月連続伸長となる3.1%上昇の3248億マカオパタカ(約4兆3330億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.7%減の2591億マカオパタカ(約3兆4566億円)で2ヶ月連続のマイナスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.3%増の1兆2740億マカオパタカ(約16兆9960億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.6%、46.3%、4.4%、27.7%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.1%減の5397億マカオパタカ(約7兆1999億円)。対外民間部門への融資は0.3%下落の6647億マカオパタカ(約8兆8675億円)。民間部門へ融資額は合計で0.2%下落の1兆2045億マカオパタカ(約16兆0688億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ18.6%、46.3%、4.4%、27.7%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年7月末時点で前月末から0.3ポイント上昇の56.9%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.5ポイント下落の94.5%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ55.8%、52.0%水準。不良債権比率は0.01ポイント上昇の0.36%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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