コロナ禍2020年のマカオ出入境者数は約6955万人…対前年62%減=インバウンド旅客数は85%減

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行下、2020年のマカオ出入境は前年から大幅減となった。

 マカオは国際観光都市として知られ、マカオ経済のインバウンド依存度は高いが、マカオ政府が果敢にも入境制限を含む厳格な防疫措置を内外の最新流行状況に応じて矢継ぎ早に講じてきたことが奏功し、マカオ域内における新規感染確認は200日以上ゼロが続いている。マカオ及び周辺地区における状況が落ち着く中、出入境者数は5月から上昇に転じ、経済・民生の正常化が少しずつ進んでいる。

 マカオ治安警察局は1月12日、2020年のマカオ出入境関連統計を公表。同年の総出入境者数は前年から64%減の6955万人(延べ、以下同)、インバウンド旅客数は85%減の591.7万人だった。

 2020年、単日の出入境者数が最多だったのは1月18日の63万8284人。1月下旬からマカオ及び周辺地区における新型コロナの流行状況が厳しさを増し、1月29日に中国本土旅客に対するマカオ渡航許可(観光ビザに相当)発給手続きが一時停止、3月18日からは外国人の入境が禁止、3月27日からは広東省との間の往来にあたって医学観察(隔離検疫)が必要となったことを受け、3月28日に過去最低となる3794人を記録した。4月は前年同月から97%減の42.7万人。また、2019年には1日平均10.7万人以上だったインバウンド旅客数は、3月29日に233人まで落ち込んだ。

 マカオの状況が落ち着きつつある中、5月4日からマカオの学校が段階的に再開。5月11日からはマカオと広東省珠海市の間で新型コロナウイルス核酸検査結果の相互認証制度がスタートするとともに、7月中旬にかけてマカオと珠海市、さらには広東省の間の往来にかかる規制が緩和が進んだ。これによって、7月の1日平均出入境者数は14.2万人まで回復。8月から9月下旬にかけてはマカオ渡航許可の発給手続きが珠海市、広東省、中国本土の順に再開され、インバウンド旅客についても復活。8月の1日あたりインバウンド旅客数は7300人超まで回復した。

 目下、マカオでは状況が落ち着く中でも外からの流入防止と域内における再発防止のための各種防疫対策が維持されている。外国人の入境禁止は現在も続いている。

コロナ禍2020年のマカオ出入境者数が対前年大幅減に(写真:マカオ治安警察局)

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