香港、2/23の新型コロナ新規感染確認数12人…ワクチン接種予約スタート、約7万人が申し込み
- 2021/2/23 20:37
- 香港・大湾区
人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。
香港政府の発表によれば、2月23日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から4人減の12人だった。内訳については、市中感染が2人減の11人、輸入性が2人減の1人。市中感染のうち感染経路不明は1人減の3人で、6日連続1桁台を維持した。翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)が10人超とのこと。
輸入性の1人はフィリピンからの入境者で、変異種ウイルスの「N501Y」が検出されたという。
ここまでの香港における累計感染確認数は1万0897人、退院者数は1万0427人、死者数は197人。
依然として市内各所で集団感染(クラスター)の発生や感染連鎖が続いているが、最近の感染確認者数は増減を繰り返しながらも第4波下では低位にある。感染経路不明も毎日のように一定数が確認されていることから、市中に存在する無症状感染者が日常生活を送る中で感染を拡大させている可能性が指摘されている。香港は人口密度が高く、交通機関も発達しており、エリアを跨ぐ人の移動が多い土地柄。
香港衛生当局は23日夕方の記者会見において、市中における感染連鎖が断ち切れておらず、多くの患者の症状が軽いことから検査を受けるまでに時間がかかっているとし、ソーシャルディスタンス措置が一部緩和されたものの、市民に対して継続してソーシャルディスタンスの保持と手指の衛生管理を継続するよう呼びかけた。
香港では、新型コロナワクチンの第一便として中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製の100万回分が2月19日に到着済み。まずは高リスク群を優先接種対象とし、23日から接種予約の受け付けがスタートした(接種開始は26日から)。香港政府の発表によれば、予約受付開始初日となる23日午後4時までに約7万人が申し込みを済ませたとのこと。すでに26日から3月11日までの2週間にわたって予約枠が埋まっている状況だ。23日の予約受付に先立ち、22日には、香港特別行政区の首長である林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官をはじめ、多くの政府高官、行政会議メンバー、立法会議員らが先行して接種を受けている。

新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける香港特別行政区の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官=2021年2月22日(写真:news.gov.hk)