マカオで約2週間ぶり新型コロナ新規感染確認、輸入性事案…患者はネパールなどに滞在歴、ワクチン2回接種済み=累計51人目

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは5月24日深夜、同日新型コロナの新規感染確認が1例あったと発表。

 患者はマカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)の無職の男性(39)で、今年(2021年)2月11日及び3月11日にマカオで新型コロナワクチン(中国シノファーム製の不活化ワクチン)を2回接種済みだったとのこと。患者の行動履歴については、3月15日にマカオを出発した後、香港での滞在を経て同月末にネパールへ。5月16日にネパールで受検したPCR検査結果は陰性だったという。その後、5月17日にネパールからトルコへ、さらに18日にフランス・パリ、台北を経由して19日にマカオへ到着したという。マカオ到着後のPCR検査結果も陰性だったが、血清IgM抗体及びIgG抗体検査では陽性だったという。以降、隔離検疫のためマカオ政府指定ホテルに滞在していたが、検疫期間中の24日に受検したPCR検査において弱陽性となり、感染確認に至った。患者の場合、外地における感染確認歴がないことから、輸入性事案に算入されている。患者は無症状で、現在はコロアン島にある高頂公共衛生臨床センターに移って経過観察が行われているという。

 同センターでは、ワクチン接種により発症リスクの軽減と発症した場合に重症化や死亡に至るリスクの軽減が期待されるが、感染を100%予防するものではないとした上、地域コミュニティにおける新型コロナの感染連鎖と大流行を予防するため、免疫の壁を築くことは必須であり、市民に対して平時の今こそ速やかにワクチン接種を受け、自分自身、家族、地域コミュニティを守ろうと呼びかけた。

 マカオにおける新型コロナの新規感染確認は5月16日以来、約2週間ぶりのこと。累計では51人目。内訳は域外からの輸入性が49人、輸入関連性事案が2人。ただし、市中感染例は5月24日まで421日連続ゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況。院内感染、死亡例についてもゼロ。

新型コロナウイルスワクチン接種を受けるマカオ居民(資料)=2021年2月22日(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

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